ニュース速報

ワールド

トルコ・シリア地震、死者7800人超える 救助活動難航

2023年02月08日(水)12時04分

 トルコ南東部のシリア国境付近で6日に発生した大規模地震による死者は両国合わせて7800人を超えた。写真はハタイ県クルクハンで7日撮影(2023年 ロイター/Piroschka van de Wouw)

[アンタキヤ(トルコ) 7日 ロイター] - トルコ南東部のシリア国境付近で6日に発生した大規模地震による死者は両国合わせて7800人を超えた。被災地では倒壊した建物のがれきの中から生存者を捜索・救出する活動が続いている。

災害の規模が明らかになるにつれ、死者数は今後も大幅に増加するとみられる。国連当局者によると、数千人の子どもが死亡した可能性がある。

トルコのエルドアン大統領は7日、被災した南部10県を対象に3カ月間の非常事態を宣言した。

6日に起きたマグニチュード(M)7.8の地震の数時間後にも同規模の余震が発生し、トルコとシリア北部で病院や学校、アパートなど数千の建物が倒壊。負傷者は数万人に上っている。

被害規模が大きい地域では破壊された道路や悪天候、資源や重機の不足に阻まれ、救助活動が難航している。

トルコのオクタイ副大統領によると、国内の死者は5894人に達した。負傷者は3万4000人超。シリア政府や北西部の反体制派支配地域の救助隊によると、同国の死者は少なくとも1932人という。

トルコ当局によると、西のアダナから東のディヤルバクルまで約450キロ、北のマラティヤから南のハタイまで300キロの地域で約1350万人が被災した。

シリア当局は、震源地から約250キロ離れた南のハマでも死者が出ていると報告した。

被災地ではトルコの捜索・救助隊1万2000人超が9000人の軍隊とともに活動。これまでに70カ国以上が救助や他の援助を申し出ている。

<破壊された街>

トルコ南部ハタイの市街地は、6日未明に襲った大地震で多くの建物が倒壊。住居を失い、被害の大きさにショックを受けた状態のまま、連絡のつかない親戚や家族を探して歩く住民の姿が見られた。

被害が最も大きかった地域には、救助隊の到着が遅れている。道路が破壊されている上、重機や装備が不足し、悪天候も重なったためだ。

「言葉は喉につかえて出てこない。泣いても癒されない」

住民のハリル・ゲンジョールさんは涙をこらえながら話した。

ゲンジョールさんによると、市街地中心部は「ほとんどゴースト・シティ」のような状態になった。「まるで50年前に戻ってしまったかのようだ。われわれの生活はめちゃくちゃになり、子どもたちは大きなショックを受けて打ちのめされた。各家庭で2、3人が死んでしまった」

通り沿いを歩くと、損壊または倒壊していない建物はほとんど見られず、ドアや屋根、窓が散乱していた。負傷した人々が倒壊した自宅から救助されていた。言葉もなく呆然と立ち尽くす人も多かった。

この地震で両親を亡くしたというアブドゥルカディル・ドアンさんは、いとこを助けようとしていた。

「みな、まだ閉じ込められている家族や親戚や友人を救助しようとしている。私のいとこはあそこに閉じ込められていて、私はここにいるのに、何もできない」とつぶやいた。

ロイター
Copyright (C) 2023 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ドバイの米オラクル施設に迎撃破片が落下、負傷者なし

ワールド

トランプ政権による大学への人種データ開示命令を仮差

ビジネス

アングル:トランプ関税で変わる米国のメニュー、国産

ワールド

米戦闘機2機、イランが撃墜 乗員2人救助・1人不明
MAGAZINE
特集:日本企業に迫る サステナビリティ新基準
特集:日本企業に迫る サステナビリティ新基準
2026年4月 7日号(3/31発売)

国際基準の情報開示や多様な認証制度──本当の「持続可能性」が問われる時代へ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    イラン戦争の現実...アメリカとイスラエル、見え始めた限界
  • 2
    「考えの浅い親」が子どもに言ってしまっている口ぐせ・ワースト1
  • 3
    攻撃開始日も知っていた?──イラン戦争を巡る巨額取引、インサイダー疑惑が市場に波紋
  • 4
    【銘柄】「三菱商事」の株価に高まる期待...ホルムズ…
  • 5
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅…
  • 6
    なぜイスラエルは対イラン戦争を支持するのか...「イ…
  • 7
    血圧やコレステロール値より重要?死亡リスクを予測…
  • 8
    中国は「アカデミズムの支配」を狙っている? 学術誌…
  • 9
    イラン戦争は「ハルマゲドンの前兆」か? トランプ…
  • 10
    60年前に根絶した「肉食バエ」が再びアメリカに迫る.…
  • 1
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅」企業が救う、ウクライナの未来
  • 2
    「水に流す」日本と「記憶する」韓国...気候と地理が育んだ「国民意識の違い」とは?
  • 3
    攻撃開始日も知っていた?──イラン戦争を巡る巨額取引、インサイダー疑惑が市場に波紋
  • 4
    記憶を定着させるのに年齢は関係ない...記憶の定着度…
  • 5
    なぜイスラエルは対イラン戦争を支持するのか...「イ…
  • 6
    イラン戦争の現実...アメリカとイスラエル、見え始め…
  • 7
    ロシア経済を支える重要な港、ウクライナのものと思…
  • 8
    オランウータンに「15分間ロックオン」された女性のS…
  • 9
    映画『8番出口』はアメリカでどう受け止められた?..…
  • 10
    ヘンリー・メーガン夫妻の豪州訪問に3万6000人超の反…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 3
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅」企業が救う、ウクライナの未来
  • 4
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...…
  • 5
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 6
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 7
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 8
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 9
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
  • 10
    メーガン妃、娘リリベット王女との「お手伝い姿」公…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中