ニュース速報

ワールド

ウクライナ国防相が交代へ、後任に情報機関トップ

2023年02月06日(月)10時33分

 2月5日、ウクライナのレズニコフ国防相(写真)が交代することが分かった。ゼレンスキー大統領に近い有力議員が明らかにした。1月31日、パリで代表撮影(2023年 ロイター)

[キーウ 5日 ロイター] - ウクライナのレズニコフ国防相が交代することが分かった。ゼレンスキー大統領に近い有力議員デービッド・アラカミア氏が5日、明らかにした。ゼレンスキー氏が進める人事刷新の一環。

後任には国防省の情報部門トップ、キリロ・ブダノフ情報総局長が就任し、レズニコフ氏は別の閣僚ポストに就く。

37歳のブダノフ氏は機密作戦で活躍した謎の多い諜報員で、急速に昇進したことで知られる。

アラカミア氏は通信アプリ「テレグラム」に「戦争は人事政策の変更を要求する」と投稿した。正式な交代時期は明らかにしなかった。

汚職疑惑などを巡り、政府高官の辞任や更迭が相次ぐ中、国防相の交代は最も注目されるものとなるとみられる。

アラカミア氏は国防省などの軍隊関係機関のトップについて、戦時中は政治家ではなく、防衛・安全保障分野での経験を有する人物が就くべきとの認識を示した。

また、レズニコフ氏は戦略的産業の担当相に就くとした。

レズニコフ氏はこれについて、オンラインメディア「Fakty ICTV」に対し初耳だと説明。「私が突然、ウクライナ大統領や首相からそのようなオファーを受けたら、専門知識がないため断るだろう」と語った。

レズニコフ氏は元弁護士で、ロシアによる本格的なウクライナ侵攻数カ月前の2021年11月に国防相に就任した。

同氏の人事についてゼレンスキー氏からの発表はまだない。

ウクライナ大統領府のポドリャク顧問は5日夜、国営放送で国防相交代の可能性について聞かれ、「レズニコフ氏は同盟国とのコミュニケーションで極めて高い効果を発揮した」とし、軍事支援の確保に貢献したと指摘。

その上で「残念ながら現在、われわれは自らへの信頼を失いつつある」と語った。

レズニコフ氏は戦時下の汚職を強く批判してきたが、ここ数週間は自身が率いる国防省で食料契約を巡る汚職疑惑が浮上。解任された国防次官が捜査を受けているほか、別の次官も辞職した。

ロイター
Copyright (C) 2023 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

高市首相、中国首相と会話の機会なし G20サミット

ワールド

米の和平案、ウィットコフ氏とクシュナー氏がロ特使と

ワールド

米長官らスイス到着、ウクライナ和平案協議へ 欧州も

ワールド

台湾巡る日本の発言は衝撃的、一線を越えた=中国外相
MAGAZINE
特集:世界も「老害」戦争
特集:世界も「老害」戦争
2025年11月25日号(11/18発売)

アメリカもヨーロッパも高齢化が進み、未来を担う若者が「犠牲」に

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    海外の空港でトイレに入った女性が見た、驚きの「ナゾ仕様」...「ここじゃできない!」
  • 2
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるようになる!筋トレよりもずっと効果的な「たった30秒の体操」〈注目記事〉
  • 3
    マムダニの次は「この男」?...イケメンすぎる「ケネディの孫」の出馬にSNS熱狂、「顔以外も完璧」との声
  • 4
    老後資金は「ためる」より「使う」へ──50代からの後…
  • 5
    「搭乗禁止にすべき」 後ろの席の乗客が行った「あり…
  • 6
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 7
    【銘柄】いま注目のフィンテック企業、ソーファイ・…
  • 8
    AIの浸透で「ブルーカラー」の賃金が上がり、「ホワ…
  • 9
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 10
    【銘柄】元・東芝のキオクシアHD...生成AIで急上昇し…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 3
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR動画撮影で「大失態」、遺跡を破壊する「衝撃映像」にSNS震撼
  • 4
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 5
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やって…
  • 6
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 7
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 8
    AIの浸透で「ブルーカラー」の賃金が上がり、「ホワ…
  • 9
    マムダニの次は「この男」?...イケメンすぎる「ケネ…
  • 10
    「ゲームそのまま...」実写版『ゼルダの伝説』の撮影…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 4
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 5
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 6
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 7
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 10
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中