ニュース速報

ワールド

情報BOX:バイデン氏の一般教書演説、24年大統領選の幕開けに

2023年01月31日(火)12時03分

 バイデン米大統領は2月7日に上下両院合同会議で一般教書演説を行う。今回の一般教書の意味合いや予想される内容をまとめた。写真は昨年3月に行われた一般教書演説の様子。ワシントンで代表撮影(2023年 ロイター)

[ワシントン 30日 ロイター] - バイデン米大統領は2月7日に上下両院合同会議で一般教書演説を行う。バイデン氏にとって2度目の一般教書演説だが、下院の過半数議席を野党共和党に握られてからは初めてで、2024年大統領選の事実上の幕開けとなりそうだ。

今回の一般教書の意味合いや予想される内容をまとめた。

<重要な理由>

米東部時間2月7日午後9時頃(日本時間8日午前11時頃)に始まる演説は、米主要テレビ局とオンラインで生中継される。バイデン氏にとってテレビ視聴者数が今年最大のイベントになるかもしれない。米調査会社ニールセンによると、昨年の一般教書演説の国内視聴者数は推定3820万人。

バイデン氏は今後数週間以内に再選に向け立候補を表明する予定で、今回は債務上限や社会的支出、ロシアとウクライナの戦争などのテーマについて世論を形成する機会となる。

また、バイデン氏の年齢などの問題を懸念している一部民主党議員の支持を固めるチャンスにもなる。バイデン氏は昨年11月で80歳の誕生日を迎えており、再選されれば2期目のスタート時は82歳だ。

<予想される中身>

バイデン氏は今回の演説を2024年大統領選の事実上のスタートと位置付け、議会で支持を得られるかどうか不確かな一連の政策について優先順位を示すと予想される。

新型コロナウイルスのパンデミックによる景気後退後の経済回復を強調し、共和党の対立候補が掲げる政策との違いを際立たせ、両党が団結すべき統一的な課題を打ち出すだろう。

演説草稿は何週間もかけて練り上げられ、バイデン氏とスピーチライター、政権内のさまざまな政治・政策担当者が関与する。

昨年の演説はロシアによるウクライナ侵攻の数日後に行われ、米政府の対応の説明に重点が置かれた。

<出席者>

演説は上下両院合同会議で行われ、上下両院の全議員が招待される。バイデン政権の閣僚、軍関係者、最高裁判事も出席する。

バイデン氏は今月、マッカーシー下院議長から正式に招待され、演説を行うことが正式に決まった。主催者はマッカーシー議長で、カマラ・ハリス副大統領が同席する。

バイデン氏は家族などのゲストも招待する。こうした招待者は衆目を集める場所に配置され、演説中に得点をかさ上げするのにも使われる。

議会議員もゲストを招待する。今年はメンフィスの警察官からひどい暴行を受けた黒人男性、タイリー・ニコルズさんの母親と継父がスティーブン・ホースフォード議員から招待される予定。

<指定生存者>

一般教書演説ではバイデン政権のメンバー1人が「指定生存者」に指名され、連邦議会議事堂から離れた安全な場所に待機する。大惨事が発生して大統領や他の大統領継承権保持者が機能しなくなってしまう場合に備えるため。

今年の演説の指定生存者はまだ発表されていない。

<野党の演説>

大統領の一般教書演説の直後に野党側が演説を行うのが通例となっている。共和党は野党の演説を誰が行うかまだ明らかにしていない。

ロイター
Copyright (C) 2023 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ

ニュース速報

ビジネス

地銀の預金流出、中小企業に悪影響も=ジェファーソン

ワールド

北朝鮮の金総書記、兵器級の核物質拡充を指示=KCN

ワールド

北朝鮮、核の空中爆発攻撃シミュレーション 27日ミ

ワールド

イスラエル、司法改革巡る決定を来月に延期 抗議拡大

MAGAZINE

特集:小泉悠×河東哲夫 ウクライナ戦争 超分析

2023年4月 4日号(3/28発売)

戦争の「天王山」/ウクライナ戦車旅団/プーチンの正体......。日本有数のロシア通である2人の特別対談・前編

メールマガジンのご登録はこちらから。

人気ランキング

  • 1

    「見られる価値のない体なんてない」 車椅子に乗った障がい者女性が下着モデルに...批判にも大反論

  • 2

    大丈夫? 見えてない? テイラー・スウィフトのライブ衣装、きわどすぎて観客を心配させる

  • 3

    金融のドミノ倒し、次はドイツ銀行か

  • 4

    大事な部分を「羽根」で隠しただけ...米若手女優、ほ…

  • 5

    ChatGPTは大学教育のレベルを間違いなく高める――「米…

  • 6

    「次は馬で出撃か?」 戦車不足のロシア、1940年代の…

  • 7

    「カミソリのような鋭い仕立てに定評」──ファッショ…

  • 8

    話題のプーチン「アゴ写真」に重大な誤り...それでも…

  • 9

    【デンマーク王室】称号を剥奪された次男ヨアキム王…

  • 10

    本当にただの父娘関係? 24歳モデルと父親の写真、距…

  • 1

    大事な部分を「羽根」で隠しただけ...米若手女優、ほぼ丸見えドレスに「悪趣味」の声

  • 2

    女性支援団体Colaboの会計に不正はなし

  • 3

    「見られる価値のない体なんてない」 車椅子に乗った障がい者女性が下着モデルに...批判にも大反論

  • 4

    大丈夫? 見えてない? テイラー・スウィフトのライ…

  • 5

    「この世のものとは...」 シースルードレスだらけの…

  • 6

    インバウンド再開で日本経済に期待大。だが訪日中国…

  • 7

    「次は馬で出撃か?」 戦車不足のロシア、1940年代の…

  • 8

    「ベッドでやれ!」 賑わうビーチで我慢できなくなっ…

  • 9

    老人自ら死を選択する映画『PLAN 75』で考えたこと

  • 10

    復帰した「世界一のモデル」 ノーブラ、Tバック、シ…

  • 1

    大事な部分を「羽根」で隠しただけ...米若手女優、ほぼ丸見えドレスに「悪趣味」の声

  • 2

    推定「Zカップ」の人工乳房を着けて授業をした高校教師、大揉めの末に休職

  • 3

    訪日韓国人急増、「いくら安くても日本に行かない」との回答も一変......その理由は?

  • 4

    「ベッドでやれ!」 賑わうビーチで我慢できなくなっ…

  • 5

    【写真6枚】屋根裏に「謎の住居」を発見...その中に…

  • 6

    1247万回再生でも利益はたった328円 YouTuberが稼げ…

  • 7

    ざわつくスタバの駐車場、車の周りに人だかり 出て…

  • 8

    年金は何歳から受給するのが正解? 早死にしたら損だ…

  • 9

    プーチンの居場所は、愛人と暮らす森の中の「金ピカ…

  • 10

    【悲惨動画3選】素人ロシア兵の死にざま──とうとう…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story