ニュース速報

ワールド

米下院委にトランプ氏の財務記録要求する権利、連邦裁が判断

2022年08月10日(水)08時43分

米連邦控訴裁判所は、トランプ前大統領の財務情報提出を求める下院歳入委員会の要求は立法作業の一環として正当化され、三権分立の原則に違反しておらず、違憲には当たらないという判断を下した。2020年10月、ニュージャージー州で撮影(2022年 ロイター/Leah Millis)

[ワシントン 9日 ロイター] - 米連邦控訴裁判所(高裁)は9日、トランプ前大統領の財務記録提出を求める下院歳入委員会の要求は立法作業の一環として正当化され、三権分立の原則に違反しておらず、違憲には当たらないという判断を下した。

民主党が多数派を占める下院歳入委は判決を受け、速やかな提出を期待すると表明した。

高裁はバイデン政権がトランプ氏の納税申告書を議会に引き渡すことを決めたことについて、トランプ氏の言論の自由を侵害していないとの判断も示した。同委の要求は政治的動機に基づいているとしたトランプ氏側の主張は認められなかった。

トランプ氏を巡っては、連邦捜査局(FBI)が8日、トランプ氏がホワイトハウスから機密記録を持ち出したことに関連し、フロリダ州にあるトランプ氏の邸宅「マールアラーゴ」を家宅捜索している。

トランプ氏の弁護士に連邦最高裁に上訴する可能性などについてコメントを求めたが、回答はない。

下院歳入委は前政権下の2019年にトランプ氏の納税申告書開示を求めて提訴。当時のムニューシン財務長官は提出を拒んだ。トランプ氏が21年1月に退任して以降、法廷闘争が続けられてきた。

高裁は、議会の調査権限内で情報開示が要求された場合、財務長官にはそれに応じる以外の選択肢はないとの判断も示した。

トランプ氏は現職大統領として過去40年間で初めて、納税記録を公表しなかった。

ロイター
Copyright (C) 2022 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米肥満薬開発メッツェラ、ファイザーの100億ドル買

ワールド

米最高裁、「フードスタンプ」全額支給命令を一時差し

ワールド

アングル:国連気候会議30年、地球温暖化対策は道半

ワールド

ポートランド州兵派遣は違法、米連邦地裁が判断 政権
MAGAZINE
特集:高市早苗研究
特集:高市早苗研究
2025年11月 4日/2025年11月11日号(10/28発売)

課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 2
    「遺体は原型をとどめていなかった」 韓国に憧れた2人の若者...最悪の勘違いと、残酷すぎた結末
  • 3
    「路上でセクハラ」...メキシコ・シェインバウム大統領にキスを迫る男性を捉えた「衝撃映像」に広がる波紋
  • 4
    「座席に体が収まらない...」飛行機で嘆く「身長216c…
  • 5
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 6
    クマと遭遇したら何をすべきか――北海道80年の記録が…
  • 7
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評…
  • 8
    【銘柄】元・東芝のキオクシアHD...生成AIで急上昇し…
  • 9
    なぜユダヤ系住民の約半数まで、マムダニ氏を支持し…
  • 10
    長時間フライトでこれは地獄...前に座る女性の「あり…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 3
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 4
    9歳女児が行方不明...失踪直前、防犯カメラに映った…
  • 5
    「日本のあの観光地」が世界2位...エクスペディア「…
  • 6
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 7
    だまされやすい詐欺メールTOP3を専門家が解説
  • 8
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 9
    「遺体は原型をとどめていなかった」 韓国に憧れた2…
  • 10
    虹に「極限まで近づく」とどう見える?...小型機パイ…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 6
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になり…
  • 7
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 8
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 9
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 10
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中