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中国、安全保障や独占禁止などで新法策定へ 取り締まり継続示唆

8月12日、中国政府は11日遅くに公表した文書で、国家安全保障、技術革新、市場の独占、教育のほか、外国人が関与する分野について、新たな法律を策定する方針を明らかにした。写真は北京で昨年4月撮影(2021年 ロイター/Thomas Peter)
[北京 12日 ロイター] - 中国政府は11日遅くに公表した文書で、国家安全保障、技術革新、市場の独占、教育のほか、外国人が関与する分野について、新たな法律を策定する方針を明らかにした。
個人情報保護、データ管理、独占禁止などの分野で、企業の取り締まりを年内継続する意向を示した形だ。
中国政府は過去数カ月にIT(情報技術)大手に対し、独占禁止法や個人情報保護規制に基づく締め付けを強めたほか、教育関連企業の規制も強化。また、6月に施行した反外国制裁法に基づき、7月にロス前米商務長官を含む米国人に報復措置を講じた。昨年は香港国家安全維持法(国安法)を制定している。
新華社通信が報じた2021-2025年の統治体制の青写真を示した文書によると、中国共産党と政府は、「法治政府」は党指導部に従うべきだと強調。
当局は、デジタル経済やインターネット金融、人工知能(AI)、ビッグデータ、クラウドコンピューティングといった新たな分野と整合的な法律を策定することを目指すとした。また、緊急事態への対応も改善するとした。
感染症に関する法律や「国境衛生検疫法」を改正し、公衆衛生に関する法体制を改善するとした。
社会的な対立の予防と解決に関する指示も発出、当局には対立を未然に防ぐよう改めて命じた。
教育、人種、宗教、バイオセキュリティーを含む分野に関する法体制の改善も視野に入っているとした。
食品、医薬品、天然資源、産業の安全、都市の統治、輸送に関する規制は厳格に執行する考えを示した。
政府系の証券時報は12日、銀行規制当局がオンライン保険会社の調査を強化すると報じた。「消費者の法的権利を保護する」としている。
習近平国家主席は「法治」を強調しており、来年3期目の続投を目指すとみられている。