ニュース速報

ワールド

中国台山原発、放射漏れはない 許容値も変更せず=環境省

2021年06月16日(水)15時56分

 6月16日 中国生態環境省は広東省の台山原子力発電所で放射能漏れはないと発表した。同原発で放射漏れがあったと伝えたCNNの今週の報道を受けた。写真は2013年10月撮影(2021年 ロイター/Bobby Yip)

[北京 16日 ロイター] - 中国生態環境省は16日、広東省の台山原子力発電所で放射能漏れはないと発表した。同原発で放射漏れがあったと伝えたCNNの今週の報道を受けた。

「微信(ウィーチャット)」の公式アカウントに声明を掲載した。

同省はまた、国家核安全局は原発周辺で放射線検出レベルの許容値を引き上げていないとした。

CNNは14日、原発を設計したフランスの原子炉メーカー「フラマトム」の情報として、中国国家核安全局が原発の稼働停止を回避するため、原発周辺で放射線検出レベルの許容値を引き上げたと報じていた。

中国生態環境省は16日、同原発1号機の一次回路で放射線量が上昇したが、安全基準の範囲内だと説明。原因は一部の燃料棒の損傷で、生産・輸送・装填の際によくあることだと述べた。

同省は「台山原発周辺の環境モニタリングでは、異常値は検出されなかった。漏れは全く起きていない」と表明。

損傷を受けた燃料棒は、1号機の燃料棒6万本以上のうちの約5本(0.01%未満)と推定され、許容値の0.25%を大幅に下回っているという。

国家核安全局は、原子炉冷却材中の希ガスについて放射線の許容値を承認したが、原子炉周辺の放射線検出とは全く関係がなく、同省は「CNNの報道は誤っている」と主張した。

同省は、今後も1号機の放射線レベルを監視し、国際原子力機関(IAEA)、フランスの原子力安全当局と引き続き連絡を取り合うと述べた。

台山原発は2019年に完成。フランス製の原子炉が2基ある。香港から約200キロメートルの地点に位置する。

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

焦点:米航空会社、感謝祭目前で政府閉鎖の影響に苦慮

ワールド

アングル:ガザ「分断」長期化の恐れ、課題山積で和平

ビジネス

国内外の不確実性、今年のGDPに0.5%影響=仏中

ワールド

ウクライナ、ハルシチェンコ司法相を停職処分に 前エ
MAGAZINE
特集:世界最高の投手
特集:世界最高の投手
2025年11月18日号(11/11発売)

日本最高の投手がMLB最高の投手に──。全米が驚愕した山本由伸の投球と大谷・佐々木の活躍

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ギザのピラミッドにあると言われていた「失われた入口」がついに発見!? 中には一体何が?
  • 2
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評家たちのレビューは「一方に傾いている」
  • 3
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    コロンビアに出現した「謎の球体」はUFOか? 地球外…
  • 6
    冬ごもりを忘れたクマが来る――「穴持たず」が引き起…
  • 7
    「流石にそっくり」...マイケル・ジャクソンを「実の…
  • 8
    ドジャースの「救世主」となったロハスの「渾身の一…
  • 9
    炎天下や寒空の下で何時間も立ちっぱなし......労働…
  • 10
    【銘柄】エヌビディアとの提携発表で株価が急騰...か…
  • 1
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 2
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 3
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 4
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評…
  • 5
    「座席に体が収まらない...」飛行機で嘆く「身長216c…
  • 6
    ドジャースの「救世主」となったロハスの「渾身の一…
  • 7
    「遺体は原型をとどめていなかった」 韓国に憧れた2…
  • 8
    筋肉を鍛えるのは「食事法」ではなく「規則」だった.…
  • 9
    「路上でセクハラ」...メキシコ・シェインバウム大統…
  • 10
    クマと遭遇したら何をすべきか――北海道80年の記録が…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 6
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 7
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 8
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 9
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
  • 10
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中