ニュース速報

ワールド

インド、日米豪にワクチン生産設備への投資を要請 中国に対抗

2021年03月08日(月)19時03分

 インド政府は、「クアッド(QUAD)」と呼ばれる日米豪印4カ国の協力体制に基づき、インドの新型コロナウイルスワクチン生産能力拡大への資金援助を呼びかけていたことがわかった。インド政府関係筋がロイターに明らかにした。写真はニューデリーで1月撮影(2021年 ロイター/Adnan Abidi)

[ニューデリー/ワシントン 8日 ロイター] - インド政府は、「クアッド(QUAD)」と呼ばれる日米豪印4カ国の協力体制に基づき、インドの新型コロナウイルスワクチン生産能力拡大への資金援助を呼びかけていたことがわかった。インド政府関係筋がロイターに明らかにした。

「クアッド」は中国の影響力拡大に対抗する非公式な枠組み。

関係筋によると、大量の国産ワクチン供給で存在感を強めている中国に対し、「クアッド」は、世界のワクチン接種拡大に向けた取り組みを一段と加速させている。中でも世界最大のワクチン生産国であるインドは、この取り組みにとって最適の位置にあるとした。

米国務省の報道官はコメントの求めに対し、インドからの資金援助要請や中国への言及はしなかったが、米政府は世界のワクチン接種・製造・配送に深く関与していると述べた。

関係筋の1人によると、「クアッド」はすでに、世界のワクチン接種を巡り数回の会合を重ねている。「インドは、『クアッド』が生産拡大のため資金援助を行うと予想している」と述べた。

また別の関係筋は、2月にオンライン会合を行った際、「代替の医薬品サプライチェーンの構築を奨励する、すなわち中国への依存度低下につながる」方策について話し合ったことを明らかにした。

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米テスラ、従業員の解雇費用に3億5000万ドル超計

ワールド

中国の産業スパイ活動に警戒すべき、独情報機関が国内

ワールド

バイデン氏、ウクライナ支援法案に署名 数時間以内に

ビジネス

米耐久財コア受注、3月は0.2%増 第1四半期の設
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴らす「おばけタンパク質」の正体とは?

  • 2

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗衣氏への名誉棄損に対する賠償命令

  • 3

    マイナス金利の解除でも、円安が止まらない「当然」の理由...関係者も見落とした「冷徹な市場のルール」

  • 4

    心を穏やかに保つ禅の教え 「世界が尊敬する日本人100…

  • 5

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 6

    ケイティ・ペリーの「尻がまる見え」ドレスに批判殺…

  • 7

    イランのイスラエル攻撃でアラブ諸国がまさかのイス…

  • 8

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 9

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 10

    コロナ禍と東京五輪を挟んだ6年ぶりの訪問で、「新し…

  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 6

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 7

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 8

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 9

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の…

  • 10

    ダイヤモンドバックスの試合中、自席の前を横切る子…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 10

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中