ニュース速報

ワールド

WTO委員会、次期事務局長にナイジェリア候補推薦 米は反対

2020年10月29日(木)10時09分

世界貿易機関(WTO)の選考委員会は28日、次期事務局長にナイジェリアのヌゴジ・オコンジョイウェアラ元財務相(写真)を推薦する意向を表明した。ニューヨークで2015年9月撮影(2020年 ロイター/Lucas Jackson)

[ジュネーブ 28日 ロイター] - 世界貿易機関(WTO)の選考委員会は28日、次期事務局長にナイジェリアのヌゴジ・オコンジョイウェアラ元財務相を推薦する意向を表明した。

一方、米国はオコンジョイウェアラ氏ではなく韓国産業通商資源省の通商交渉本部長、兪明希(ユ・ミョンヒ)氏を支持するとし、選考委の方針に反対する考えを示した。

事務局長選はWTO加盟164カ国が全会一致で承認する必要があり、加盟国が一国でも反対すれば成立しない。

トランプ米政権は既に、WTOの紛争処理機関で最高裁に相当する上級委員会の委員補充を拒否し続け、紛争処理の機能不全を招いた。事務局長選でも独自の立場を取ることで、WTOのトップ不在の長期化につながる恐れがある。[nL4N28K3PO]

WTOのロックウェル報道官は記者団に対し「1人の代表がオコンジョイウェアラ氏を支持できず、引き続き兪氏を支持すると表明した。それは米国の代表だ」と明らかにした。

WTOは11月9日に予定される会合で対応を協議するが、ロックウェル氏はそれまでに全会一致に向けた活動が活発化する見通しと述べた。

米通商代表部(USTR)はその後、声明を出し、韓国の兪氏への支持を正式に表明。同氏は通商交渉官としての実績があり、「非常に困難な時期」にWTOを率いる技能が備わっていると称賛した。次期トップは「実務経験」が問われているとし、多国間通商交渉に関する専門知識が不足しているとの批判の声もあるオコンジョイウェアラ氏を遠回しにけん制した。

WTOは8月にアゼベド事務局長が1年の任期を残して退任したため、トップ不在に陥った。現在は、4人の事務次長が運営を担っている。

*内容を追加しました。

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

東エレク、需要強く純利益は一転増益へ 配当予想も引

ビジネス

トヨタ、通期純利益を上方修正 HV販売増加と原価改

ビジネス

トヨタが社長交代、近CFOが昇格 佐藤氏は3年で副

ビジネス

ドイツの12月輸出が予想以上に増加、鉱工業生産は減
MAGAZINE
特集:トランプの帝国
特集:トランプの帝国
2026年2月10日号(2/ 3発売)

南北アメリカの完全支配を狙うトランプの戦略は中国を利し、世界の経済勢力図を完全に塗り替える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    グラフが示す「米国人のトランプ離れ」の実態...最新世論調査が示すトランプ政権への評価とは
  • 2
    米戦闘機、空母エイブラハム・リンカーンに接近したイラン製ドローンを撃墜
  • 3
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 4
    「右足全体が食われた」...突如ビーチに現れたサメが…
  • 5
    致死率は最大75%のニパウイルスが、世界規模で感染…
  • 6
    「反トランプの顔ぶれ」にMAGAが怒り心頭...グリーン…
  • 7
    エヌビディア「一強時代」がついに終焉?割って入っ…
  • 8
    ユキヒョウと自撮りの女性、顔をかまれ激しく襲われ…
  • 9
    エプスタインが政権中枢の情報をプーチンに流してい…
  • 10
    「エプスタインは悪そのもの」「悪夢を見たほど」──…
  • 1
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 2
    日本への威圧を強める中国...「レアアース依存」から脱却する道筋
  • 3
    180万トンの「リチウムごみ」を資源に...EV電池の「副産物」で建設業界のあの問題を解決
  • 4
    致死率は最大75%のニパウイルスが、世界規模で感染…
  • 5
    ロシア軍の前線で「弾よけ」にされるアフリカ人...兵…
  • 6
    「出禁」も覚悟? ディズニーランドで緊急停止した乗…
  • 7
    グラフが示す「米国人のトランプ離れ」の実態...最新…
  • 8
    米戦闘機、空母エイブラハム・リンカーンに接近した…
  • 9
    高市首相の発言は正しかった...「対中圧力」と「揺れ…
  • 10
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 3
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した──台湾高官が分析
  • 4
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 5
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 6
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 7
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 8
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
  • 9
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界…
  • 10
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中