ニュース速報

ワールド

豪中銀、10月理事会で追加緩和の可能性を議論=議事要旨

2020年10月20日(火)12時05分

 オーストラリア準備銀行が20日公表した理事会議事要旨によると、10月の理事会では政策金利のキャッシュレートをゼロに向けて引き下げることや期間が長めの国債買い入れなど、追加緩和の可能性について議論が行われた。写真左の建物が中銀本部、2017年2月撮影(2020年 ロイター/Steven Saphore )

[シドニー 20日 ロイター] - オーストラリア準備銀行(中央銀行、RBA)が20日公表した理事会議事要旨によると、10月の理事会では政策金利のキャッシュレートをゼロに向けて引き下げることや期間が長めの国債買い入れなど、追加緩和の可能性について議論が行われた。

海外でのバランスシート拡大の延長が、多くの先進国で国債利回り低下につながったことを指摘した。

理事会は、為替相場の意味合いについても協議した。借り入れコストと豪ドルの押し下げに向け、中銀が近く、追加利下げと債券買い入れ拡大に動く可能性をこれまでになく明確に示唆する内容となった。

20日の豪10年債利回りは0.75%で、月初の0.9%から低下している。これは米国債と同様の水準だが、依然として英国、ドイツ、フランス、カナダ、日本より高い。

豪中銀は、3月に50ベーシスポイント(bp)引き下げて以来、政策金利を過去最低の0.25%に据え置いている。

ロイターのエコノミスト調査によると、11月3日の理事会では政策金利が15ベーシスポイント(bp)引き下げられ、過去最低の0.1%となる見込み。

議事要旨によると、理事会では、新型コロナウイルス対策後に経済活動が再開する中で、さらなる政策緩和は効果的との見解が示された。

議事要旨発表前にケント総裁補は、政策ツールの1つとして債券買い入れ拡大を指摘した。[nT9N2B601J]

理事会では金融緩和とは別に、「意思決定において、予想ではなく実際のインフレにより重きを置くため」フォワードガイダンスの性質も話し合われた。

「高失業率への対応が国家の優先課題との認識から、政策金利の引き上げを検討する前に、完全雇用に向けての進展を見極めたいとの意見が示された」という。

*内容を追加しました。

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

焦点:闇に隠れるパイロットの精神疾患、操縦免許剥奪

ビジネス

ソフトバンクG、米デジタルインフラ投資企業「デジタ

ビジネス

ネットフリックスのワーナー買収、ハリウッドの労組が

ワールド

米、B型肝炎ワクチンの出生時接種推奨を撤回 ケネデ
MAGAZINE
特集:日本時代劇の挑戦
特集:日本時代劇の挑戦
2025年12月 9日号(12/ 2発売)

『七人の侍』『座頭市』『SHOGUN』......世界が愛した名作とメイド・イン・ジャパンの新時代劇『イクサガミ』の大志

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 2
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺るがす「ブラックウィドウ」とは?
  • 3
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価に与える影響と、サンリオ自社株買いの狙い
  • 4
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 5
    ホテルの部屋に残っていた「嫌すぎる行為」の証拠...…
  • 6
    「搭乗禁止にすべき」 後ろの席の乗客が行った「あり…
  • 7
    【クイズ】アルコール依存症の人の割合が「最も高い…
  • 8
    『羅生門』『七人の侍』『用心棒』――黒澤明はどれだ…
  • 9
    仕事が捗る「充電の選び方」──Anker Primeの充電器、…
  • 10
    ビジネスの成功だけでなく、他者への支援を...パート…
  • 1
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 2
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺るがす「ブラックウィドウ」とは?
  • 3
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」が追いつかなくなっている状態とは?
  • 4
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 5
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%…
  • 6
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させ…
  • 7
    【クイズ】アルコール依存症の人の割合が「最も高い…
  • 8
    【銘柄】関電工、きんでんが上昇トレンド一直線...業…
  • 9
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇…
  • 10
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙す…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 4
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 7
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 8
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 9
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 10
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中