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米上院、メタン排出規制の撤廃決議案を否決 トランプ政権に打撃

2017年05月11日(木)12時39分

 5月10日、米上院は、石油やガスの生産過程で排出されるメタンガスの抑制を目的とするオバマ政権時代のルールを撤廃する決議案を否決した。過剰な環境規制だとして撤廃を目指していたトランプ大統領にとっては打撃となる。写真はトランプ大統領。ワシントンで撮影(2017年 ロイター/Kevin Lamarque)

[ワシントン 10日 ロイター] - 米上院は10日、石油やガスの生産過程で排出されるメタンガスの抑制を目的とするオバマ政権時代のルールを撤廃する決議案を否決した。過剰な環境規制だとして撤廃を目指していたトランプ大統領にとっては打撃となる。

この決議案は同ルールを無効にするほか、同様の規制の導入を防ぐことを目指していた。共和党指導部は可決に必要な51票の確保に奔走していたが、賛成票は49票にとどまった。

石油・ガス業界にとって、コストがかかるルールの撤廃は最優先課題だったが、将来的にメタン排出に対する規制が一段と困難になるなどとして一部の共和党議員が反対に回った。

反対票を投じたジョン・マケイン上院議員(アリゾナ州)は声明で「決議案が可決されれば、いかなる政権であれ、連邦政府が『同様の』ルールを打ち出すことができなくなる」とした。

環境保護団体「Wilderness Society」プレジデントのジェイミー・ウィリアムズ氏は「多くの米国人がきれいな空気を確保し、オイルロビーに対抗するため、上院に立ち上がるよう求めていた。こうした努力がきょう報われた」と述べた。

ロイター
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