ニュース速報

ワールド

未来の子供たちに謝罪の宿命を背負わせてはいけない=安倍首相

2015年08月14日(金)19時53分

 8月14日、安倍晋三首相は午後発表した戦後70年の安倍首相談話について、「最も重要なのは不戦のメッセージ」と強調した。写真は、会見する安倍首相のテレビニュース画面、14日撮影(2015年 ロイター/Thomas Peter)

[東京 14日 ロイター] - 安倍晋三首相は、14日午後発表した戦後70年の安倍首相談話について、「最も重要なのは不戦のメッセージ」と強調した。

先の大戦への「おわびの気持ちを引き継いでいく」と述べるとともに、「戦争とかかわりのない未来の子供たちが謝罪を続けないといけない宿命を背負わせてはいけない」と訴えた。

今回の談話で焦点である「植民地支配」や「侵略」「おわび」と言った文言について、1995年の村山富一首相談話や2005年の小泉純一郎首相談話とは異なる形で表現された。安倍首相は「戦後80年、90年、100年に向けて、日本が目指すべき国家像をできるだけ多くの国民と共有できるように談話を作成した」と説明した。

また「おわびの気持ちは戦後の内閣が一貫して持ち続けてきた」とし、「私の内閣でも引き継いでいく」と強調した。

「侵略」については、談話のなかで「事変、侵略、戦争」との語を列挙した点に触れ、「どのような行為が侵略かは、歴史家に判断をゆだねるべき」と述べるにとどめた。

中国に対して「安倍談話をありのまま受け止めて欲しい」と指摘。「中国とは関係改善していくことで一致している」「中国に対して日本の対話のドアは常にオープン」と強調し、機会があれば日中首脳会談を実現したいとの意欲を強調した。

安保法案について「特定の国を想定したものでない」とした。同時に「ウクライナや南シナ海、東シナ海などで、力による現状変更は許すことできない」とも指摘した。

(竹本能文 編集:吉瀬邦彦)

ロイター
Copyright (C) 2015 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

インドの格上げ、今後2年の財政状況見極めながら検討

ビジネス

財新中国製造業PMI、5月は2年ぶり高水準 生産と

ビジネス

トヨタ・マツダ・ホンダ・ヤマハ発・スズキ、型式指定

ワールド

メキシコ、初の女性大統領誕生へ 与党シェインバウム
MAGAZINE
特集:イラン大統領墜落死の衝撃
特集:イラン大統領墜落死の衝撃
2024年6月 4日号(5/28発売)

強硬派・ライシ大統領の突然の死はイスラム神権政治と中東の戦争をこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    ウクライナ水上ドローンが、ヘリからの機銃掃射を「回避」してロシア黒海艦隊に突撃する緊迫の瞬間

  • 2

    キャサリン妃「お気に入りブランド」廃業の衝撃...「肖像画ドレス」で歴史に名を刻んだ、プリンセス御用達

  • 3

    テイラー・スウィフトの大胆「肌見せ」ドレス写真...すごすぎる日焼けあとが「痛そう」「ひどい」と話題に

  • 4

    「自閉症をポジティブに語ろう」の風潮はつらい...母…

  • 5

    1日のうち「立つ」と「座る」どっちが多いと健康的?…

  • 6

    ウクライナ「水上ドローン」が、ロシア黒海艦隊の「…

  • 7

    ヘンリー王子とメーガン妃の「ナイジェリア旅行」...…

  • 8

    「娘を見て!」「ひどい母親」 ケリー・ピケ、自分の…

  • 9

    中国海外留学生「借金踏み倒し=愛国活動」のありえ…

  • 10

    「みっともない!」 中東を訪問したプーチンとドイツ…

  • 1

    ウクライナ水上ドローンが、ヘリからの機銃掃射を「回避」してロシア黒海艦隊に突撃する緊迫の瞬間

  • 2

    キャサリン妃「お気に入りブランド」廃業の衝撃...「肖像画ドレス」で歴史に名を刻んだ、プリンセス御用達

  • 3

    中国海軍「ドローン専用空母」が革命的すぎる...ゲームチェンジャーに?

  • 4

    自爆ドローンが、ロシア兵に「突撃」する瞬間映像を…

  • 5

    ハイマースに次ぐウクライナ軍の強い味方、長射程で…

  • 6

    仕事量も給料も減らさない「週4勤務」移行、アメリカ…

  • 7

    ロシアの「亀戦車」、次々と地雷を踏んで「連続爆発…

  • 8

    都知事選の候補者は東京の2つの課題から逃げるな

  • 9

    テイラー・スウィフトの大胆「肌見せ」ドレス写真...…

  • 10

    「自閉症をポジティブに語ろう」の風潮はつらい...母…

  • 1

    半裸でハマスに連れ去られた女性は骸骨で発見された──イスラエル人人質

  • 2

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々に明らかになる落とし穴

  • 3

    ウクライナ水上ドローンが、ヘリからの機銃掃射を「回避」してロシア黒海艦隊に突撃する緊迫の瞬間

  • 4

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などで…

  • 5

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する…

  • 6

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両…

  • 7

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受…

  • 8

    ロシアの「亀戦車」、次々と地雷を踏んで「連続爆発…

  • 9

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地…

  • 10

    大阪万博でも「同じ過ち」が繰り返された...「太平洋…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中