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14年タイGDPは0.7%増に急減速、3年ぶりの低い伸び
[バンコク 16日 ロイター] - タイ国家経済社会開発庁(NESDB)は16日、2014年通年の経済成長率が0.7%になったと発表した。前年の2.9%から大幅に減速し、大規模洪水で打撃を受けた2011年以来の低水準となった。
第4・四半期の国内総生産(GDP)伸び率は前期比(季節調整済み)1.7%増。2年ぶりの高水準となったものの、アナリスト予想の2.3%増を下回った。前年同期比では2.3%増、市場予想は2.4%増だった。
2015年のGDP伸び率見通しは3.5─4.5%に据え置いた。輸出見通しは4.0%増から3.5%増に引き下げた。
JPモルガンのシニアエコノミスト、ベンジャミン・シャティル氏は「民間部門の活動は政治的な不透明感とさえない輸出見通しに伴う逆風に依然として直面している」と指摘。「財政支出が持続的な成長加速の鍵となる中、2015年は適度な成長となりそうだ」と述べた。
OCBCのBarnabas Gan氏は、第4・四半期の成長率はタイ経済がさえない成長から回復していることを示唆する内容だとし、「2015年が引き続き回復基調をたどるという希望を抱かせてくれるものだ」と述べた。
キャピタル・エコノミクスはタイ経済について「向こう数四半期は上昇基調が強まるだろうが、成長率は依然として過去の水準からみると失望的な内容となりそうだ」と指摘した。
NESDBのArkhom Termpittayapaisith氏は、経済は10─12月期に「明らかに拡大した」とした上で、原油安で内需が拡大するほか、公共投資が軟調な輸出を補うとして、「2015年と16年に経済は改善し始めるだろう」と述べた。
同氏はまた、「(金融政策で)景気回復を一段と支援するべきだ。インフレ率の低下が実質金利の上昇につながることになる」と述べた。
NESDBは第3・四半期GDPの前期比伸び率を1.1%から1.2%に上方修正した。
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