NY外為市場=ドル下落、中東停戦期待で「有事のドル買い」に巻き戻し
イラン国旗と米ドル紙幣、石油パイプのミニチュア。2025年6月撮影。REUTERS/Dado Ruvic
[ニューヨーク 1日 ロイター] - 終盤のニューヨーク外為市場では、ドルがスイスフランやユーロなどの主要通貨に対して2日連続で下落した。中東紛争の停戦の可能性を示す兆候が強まっており、これが市場のボラティリティー緩和につながる可能性が高い。ドルは2月下旬の中東紛争開始以来、安全資産としての買いが強まったものの、停戦を巡る期待感から、「有事のドル買い」の巻き戻しが優勢になっている。
トランプ大統領は1日、ロイターのインタビューで、米国が「かなり早くイランから引き揚げる」と述べた一方、なお標的が残っているとし、必要に応じ「局所的な攻撃」のために戻ってくる可能性もあるとした。また、トランプ氏が同日午後9時(日本時間2日午前10時)に行う予定の、イラン情勢について説明するとみられる国民向けの演説にも注目が集まる。
ただ、こうした中でも攻撃は続いており、カタール国防省は1日、国営カタール・エナジーがリースした石油タンカーが同日、領海内でイランの巡航ミサイルの攻撃を受けたと発表したほか、クウェートでは1日、国際空港の燃料タンクにイランのドローン(無人機)が直撃し大規模な火災が発生した。
マネーコープのストラクチャード商品部門責任者、ユージン・エプスタイン氏は「現在起きている巻き戻しやリスクの動きは、あらゆるものが大きく混乱したことを考えれば、ある程度は驚くことではない」と指摘。その上で「短期的にはインフレ率が上昇するかもしれないが、これは供給ショックに起因するため、最終的には経済成長の鈍化という形で現れるだろう」と述べた。
連邦準備理事会(FRB)の金融政策の行方を見極めようと、市場は米労働省が4月3日に発表する3月の雇用統計に注目。米ADPリサーチ・インスティテュートがこの日発表した3月の全米雇用報告によると、民間雇用者数は6万2000人増加し、ロイターがまとめたエコノミスト予想の4万人増を上回った。
労働市場の急激な悪化がみられれば、FRBによる年内の利下げ観測が再び強まる可能性がある。イラン戦争による原油価格の高騰がインフレ懸念をあおり、市場では利下げの見方はほぼ織り込まれなくなっていた。
ゴールドマン・サックスのスチュアート・ジェンキンス氏率いるアナリストチームは「今週発表の主要な米経済指標は、10日発表の3月の米消費者物価指数(CPI)ほどエネルギーショックの初期的な経済的影響を明確に示すものではないかもしれないが、それでも米国の主要なマクロ経済のテーマに関する重要な情報を提供するはずだ」と述べた。
主要通貨に対するドル指数は0.07%安の99.67となった。
ドル/円は0.09%高の158.85円。
ユーロは対ドルで0.27%高の1.1584ドルと、2日続伸の見通しとなった。
英ポンドは0.56%高の1.33015ドルとなった。
ドルは対スイスフランで0.58%安の0.7947フラン。
オフショア取引でドルは対中国人民元で0.13%安の1ドル=6.878元となった。
ドル/円 NY午後3時 158.85/158.86
始値 158.51
高値 158.94
安値 158.33
ユーロ/ドル NY午後3時 1.1578/1.1580
始値 1.1599
高値 1.1627
安値 1.1577
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