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NY市場サマリー(24日)ドル上昇、利回り上昇・2年債入札不調 株反落

2026年03月25日(水)07時11分

<為替> ドル‌が円やユーロなどの主要通貨に対し上昇した。米国が精鋭部隊から数千人の兵士‌を中東に派遣すると伝わったことで、中東情勢が早期に鎮静化するとの期待が後退し、「有事のドル買い」が入ったとみられ​る。前日はトランプ氏がイランのエネルギー施設への攻撃を延期するなどと表明したことで事態鎮静化への期待が高まったが、この日は米国防総省が精鋭部隊である第82空挺師団から数千人の兵士を中東に派遣する計画であること⁠が複数の関係筋の話で判明。派遣されるのは3000人から4000人で、イランと​の対話を目指す一方、中東地域における大規模な軍事力の増強となる。    メシロー・カレンシー・マネジメント(シカゴ)のシニア投資ストラテジスト、ウト・シノハラ氏は「米国が空挺師団を中東に展開するとの報道を受け、午後の取引でドル相場と原油価格が上昇した」と指摘。「リスクの高まりを反映し、こうした報道に対する市場の感度は高くなっている」と述べた。    バノックバーン・キャピタル・マーケッツ(ニューヨーク)のチーフ市場ストラテジスト、マーク・チャンドラー氏は「中東情勢がエスカレートするリスクに加え、米国の金利が上昇している状況下は、ドルを売るのは難しい」との見方を示した。⁠この日発表の米経済指標では、S&Pグローバルの3月の米総合購買担当者景気指数(PMI)速報値が51.4と、前月の51.9から低下し、11カ月ぶりの低水準。米国だけでなく、ユーロ加盟国などを含む各国のPMIで、エネルギー価格の高騰と不確実性の高まりで経済活動が抑制され、インフレ期待が押し上げられている実態が明らかになっている。    こうした中、欧州中央銀行(ECB)⁠とイングランド​銀行(英中央銀行)は年内にそれぞれ少なくとも2回の利上げを実施するとの観測が市場ですでに織り込まれている。終盤の取引でドル/円は0.3%高の158.98円。ユーロ/ドルは0.3%安の1.1584ドル。主要通貨に対するドル指数は0.2%高の99.42。月初からは1.8%上昇しており、中東情勢の緊迫化を背景にした「有事のドル買い」で1カ月の上昇率としては昨年10月以来の大きさになる見通し。

<債券> 国債利回りが上昇した。イラン戦争を巡る不確実性と原油価格の高騰が続く中、2年債の入札で需要が低迷したことを受けた。    2年物利回りは入札後、小幅上昇し、一時3.963%に達した。終盤では11.3ベーシスポイント(bp)上昇の3.944%となっている。    米財務省がこの日実施した2年債690億ドル相当の入札では、需要を示す重要な指標である入札倍率が約2.45倍となり、平均的な範囲である2.5─2.6倍を下回った。    中東危機の早期緩和への楽観論が後退し、インフレリスクへの懸念が再燃したことを受け、午前中の取引で利回りは小幅に上昇した。指標となる10年物米国債利回りは終盤で8.3bp上昇し4.419%となった。    戦⁠争が激化し、ホルムズ海峡からの輸送の混乱が続く中、大手証券会社は2026年の平均原油価格予測を修正している。ゴールドマン・サックスは2026年のブレント‌原油価格予測を1バレル=77ドルから85ドルに引き上げた。    5年債利回りは10.5bp上昇し4.055%、7年債利回りは9.8bp上昇し4.241%となった。    2年債と10年債の利回り格差は46.95bpだった。

<株式> 反落。原油価格上昇への懸念と、イランでの紛争解決への期待が交錯する中、相場は⁠不安定な展開とな⁠った。    戦争を巡る不透明感や、2年債の入札結果が低調だったことを受け、米国債利回りが上昇したことも、株式市場を圧迫した。トランプ米大統領は24日、記者団に対し、敵対行為の終結に向けた合意を目指して米国はイランの「正しい相手」と協議を進めていると説明。イランが核兵器を永久に保有しないことで合意したとも主張した。これを受けて主要株価3指数は若干持ち直した。ただ、米国防総省が精鋭部隊である第82空挺師団から数千人の兵士を中東に派遣する計画だという報道を受け、戦争が長期化して原油価格が高止まりする可能性が懸念された。    前日にはトランプ氏がイランの発電所への攻撃を5日間延期すると表明し、原油価格が大幅下落したことから、株価‌指数は2月6日以来の大幅な上昇率を記録していた。    BMOプライベート・ウェルスのチーフ市場ストラテジスト、キャロル・シュライフ氏は「投資家はソーシャルメディアとニュー​スの見出しの両方‌に目を向けており、株式市場は足場を探っている。われわ⁠れは非常に短期志向だ」と指摘した。    S&P総合500種の主要11業種のうち、4業種が下落して取引を終えた。エネ​ルギーが2.05%上昇して上げを主導した一方、通信サービスが2.50%安と下落率トップだった。情報技術は0.76%安でこれに続いた。

アレス・マネジメントとアポロ・グローバル・マネジメントがプライベートクレジット(ノンバンク融資)ファンドの引き出し要請急増を受けて、償還を5%に制限したことから、プライベートクレジットを巡る懸念が再燃した。    アレスの株価は1%安で引けた。アポロ・グローバルは0.7%高となった。同業ブラックストーンとカーライルはそれぞれ1.25%安、0.9%安となった。英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)は24日、三井住友フィナンシャルグループが米投資銀行ジェフリーズの買収に向けた計画を進めていると報道。ジェフリーズは2.5%上昇した。

<金先物> 中東の緊張長期化に伴うインフレ懸念や金利高止まり観測が重しとなり、続落した。中心限月4月物の‌清算値(終値に相当)は前日比0.1%安の1オンス=4402.00ドルだった。

TDセキュリティーズのグローバルコモディティ戦略責任者バート・メレク氏は「戦争が続きエネルギー価格が上昇し続ければ、金にとって良いニュースではない」と指摘。第2・四半期は金相場に下押し圧力がかかるとの見方を示しつつも、年末にかけては米連邦準備理事会(FRB)など中央銀行の​利下げ余地が広がり、ドル安・金利低下を背景に金の見通しは改善するとの見解を示した。

金のスポット価⁠格は1月29日に付けた最高値の5594.82ドルから21%超下落しており、2月28日の米国・イスラエルの対イラン攻撃開始以降では約17%下落している。

<米原油先物> ホルムズ海峡封鎖による過去最大規模の原油供給途絶が続く中、イランが湾岸戦争終結に向けた米国との協議を否定したことで大幅に上昇した。米WTI先物の清算値は前日比4.22ドル(4.79%)高の1バレル=92.35ドル。北海ブレント先物は4.55ドル(4.55%)高の104.49ドルだった。

戦争により世界の石油・液化天然ガスの約5分の1が通過するホルムズ海峡の輸送がほぼ停​止しており、国際エネルギー機関(IEA)はこれを過去最大の原油供給途絶と位置付けている。トランプ米大統領は前日、米国がイラン当局者と協議し「主要な合意点」が得られたとして、イランの発電所への攻撃を5日間延期するよう命じたが、イランは米国との交渉を否定。プライス・フューチャーズ・グループのシニアアナリスト、フィル・フリン氏は「明らかに強弱まちまちのシグナルが出ている」とし、協議がうまくいかず戦争が続くとの懸念を市場は織り込んでいるとの見方を示した。マッコーリーは、海峡が4月末まで事実上閉鎖されたままであれば、ブレントは150ドルに達する可能性があるとの見通しを示した。

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