ニュース速報
ビジネス

インドネシア中銀、ルピア安定化へ「あらゆる手段を大胆に」活用

2025年09月29日(月)11時14分

 インドネシア中央銀行のペリー・ワルジヨ総裁は26日、ルピアの安定を維持するため、利用可能なあらゆる手段を「大胆に」用いる方針を示した。写真はジャカルタの中銀本部。2020年2月に撮影(2025年 ロイター/Ajeng Dinar Ulfiana)

[ジャカルタ 26日 ロイター] - インドネシア中央銀行のペリー・ワルジヨ総裁は26日、ルピアの安定を維持するため、利用可能なあらゆる手段を「大胆に」用いる方針を示した。

オフショアとオンショアのノンデリバラブル・フォワード(NDF)市場への介入などを継続する。

総裁は、通貨安定化に向けた取り組みにより、ルピアがファンダメンタルズを反映した水準に誘導されると確信しているとし、市場参加者に好ましい市場環境を維持するよう求めた。

総裁は声明で「中銀は国内市場でスポット取引、NDF、流通市場の国債購入を通じ、また海外市場ではアジア、欧州、米国で継続的なNDF介入を通じ、利用可能なあらゆる手段を大胆に活用している」と述べた。

ルピアは、中銀が今月17日に予想外の利下げに踏み切って以降、再び圧力に見舞われている。市場では、中銀が経済成長の加速を目指すプラボウォ大統領の圧力に屈したとの見方が浮上している。

ルピアは26日朝方の取引で一時、1ドル=1万6790ルピアと、4月以来の安値に下落したが、0.06%高で同日の取引を終えた。

年初からは4%近く下落。8月の抗議デモや今月のスリ・ムルヤニ財務相の解任を受け、海外投資家の懸念が強まっている。

プルバヤ新財務相は別の会見で「ルピアがファンダメンタルズに見合った水準に戻ると確信している」と述べ、最近の景気対策で経済見通しが改善し、投資家を呼び寄せることを確信していると述べた。

また、プルバヤ氏はワルジヨ総裁と昼食を共にしたことや定期会合を開く計画に触れ、金融政策当局とうまく連携が取れていると述べた。

「われわれは中銀と緊密であり、今後、われわれの政策は高度に同期するだろう。だが、それぞれの権限内で政策を実行していく」と述べた。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

中国、米国の台湾への武器売却を批判 「戦争の脅威加

ビジネス

11月ショッピングセンター売上高は前年比6.2%増

ビジネス

中国の海外ブランド携帯電話出荷台数、11月は128

ワールド

日経平均は小反発、クリスマスで薄商い 売買代金は今
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:ISSUES 2026
特集:ISSUES 2026
2025年12月30日/2026年1月 6日号(12/23発売)

トランプの黄昏/中国AI/米なきアジア安全保障/核使用の現実味......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 2
    批評家たちが選ぶ「2025年最高の映画」TOP10...満足度100%の作品も、アジア作品が大躍進
  • 3
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...どこでも魚を養殖できる岡山理科大学の好適環境水
  • 4
    素粒子では「宇宙の根源」に迫れない...理論物理学者…
  • 5
    ジョンベネ・ラムジー殺害事件に新展開 父「これま…
  • 6
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツ…
  • 7
    ノルウェーの海岸で金属探知機が掘り当てた、1200年…
  • 8
    ゴキブリが大量発生、カニやロブスターが減少...観測…
  • 9
    「個人的な欲望」から誕生した大人気店の秘密...平野…
  • 10
    「時代劇を頼む」と言われた...岡田准一が語る、侍た…
  • 1
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツよりコンビニで買えるコレ
  • 2
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低く、健康不安もあるのに働く高齢者たち
  • 3
    「最低だ」「ひど過ぎる」...マクドナルドが公開したAI生成のクリスマス広告に批判殺到
  • 4
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 5
    自国で好き勝手していた「元独裁者」の哀れすぎる末…
  • 6
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 7
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...ど…
  • 8
    批評家たちが選ぶ「2025年最高の映画」TOP10...満足…
  • 9
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦…
  • 10
    待望の『アバター』3作目は良作?駄作?...人気シリ…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 4
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 5
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 6
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 7
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 8
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
  • 9
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 10
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中