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米国株式市場=まちまち、FOMC受け不安定な展開

2025年09月18日(木)06時47分

9月17日、米国株式市場は不安定な値動きの中、S&P総合500種とナスダック総合が続落して取引を終えた。2021年1月撮影(2025年 ロイター/Mike Segar)

[17日 ロイター] - 米国株式市場は不安定な値動きの中、S&P総合500種とナスダック総合が続落して取引を終えた。米連邦準備理事会(FRB)は16─17日に開いた連邦公開市場委員会(FOMC)で、予想通り0.25%ポイントの利下げを決定。パウエル議長は労働市場の弱さに言及した。ダウ工業株30種は反発した。

FRBは雇用情勢の弱さへの懸念に対応し、年内は段階的に利下げを実施していく方針を示した。最新の金利・経済見通しでは、年内あと2回の0.25%ポイント利下げを予想した。

パウエル議長は記者会見で、インフレに比べ雇用の下振れリスクが高まっているとしながらも、依然としてインフレリスクを評価し管理する必要があると述べた。

アンジェルス・インベストメンツのマイケル・ローゼン最高投資責任者(CIO)は「パウエル議長はより積極的な金融緩和の道筋に対する市場の当初の期待をいくらか和らげた。労働市場の軟調さを指摘しつつ、現時点で見られないより深刻な状況に対する大幅な金融緩和を行うことを留保した」と指摘。

また「FRBはインフレ見通しも引き上げ、労働市場の軟化相殺に向けた金融政策設定とインフレ抑制の微妙なバランスを浮き彫りにした」と述べた。

アメリカン・エキスプレスなど金融株への買いがダウを押し上げた。

一方、半導体大手エヌビディアは2.6%下落し、ナスダックの重しとなった。中国国家インターネット情報弁公室(CAC)が国内の大手テクノロジー企業に対し、エヌビディアの全ての人工知能(AI)半導体の購入を停止し、既存の注文をキャンセルするよう指示したと伝わった。

人事ソフトウエアのワークデイは7.2%高。アクティビスト(物言う株主)のエリオット・マネジメントが20億ドル超の株式を取得したとの報道が手掛かりとなった。

配車サービスのリフトも13.1%急伸。アルファベット傘下のウェイモが同社と提携し、来年からナッシュビルで自動運転タクシーを提供するとのニュースを材料視した。同業のウーバーは5%安。

ニューヨーク証券取引所では値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を1.02対1の比率で上回った。ナスダックでも1.1対1で値下がり銘柄が多かった。

米取引所の合算出来高は189億1000万株。直近20営業日の平均は164億7000万株。

 終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード

ダウ工業株30種 46018.32 +260.42 +0.57 45778.40 46261.95 45687.59

 前営業日終値 45757.90

ナスダック総合 22261.33 -72.63 -0.33 22333.02 22339.54 22058.92

 前営業日終値 22333.96

S&P総合500種 6600.35 -6.41 -0.10 6604.87 6624.39 6551.15

 前営業日終値 6606.76

ダウ輸送株20種 15502.27 -145.76 -0.93

ダウ公共株15種 1085.95 +2.00 +0.18

フィラデルフィア半導 6060.22 -19.01 -0.31

VIX指数 15.72 -0.64 -3.91

S&P一般消費財 1944.88 -6.01 -0.31

S&P素材 576.38 +2.09 +0.36

S&P工業 1274.51 -5.80 -0.45

S&P主要消費財 888.70 +7.89 +0.90

S&P金融 897.49 +8.54 +0.96

S&P不動産 262.41 -0.16 -0.06

S&Pエネルギー 683.87 +1.89 +0.28

S&Pヘルスケア 1594.01 +3.76 +0.24

S&P通信サービス 435.06 -0.27 -0.06

S&P情報技術 5382.20 -37.76 -0.70

S&P公益事業 425.85 +1.24 +0.29

NYSE出来高 14.40億株

シカゴ日経先物12月 ドル建て 44660 + 50 大阪比

シカゴ日経先物12月 円建て 44575 - 35 大阪比

ロイター
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