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米財政赤字高止まりへ、大統領選の影響が格付けに鍵=フィッチ

2024年01月11日(木)07時55分

格付け会社フィッチのエコノミストは10日、米経済について、力強さの兆しが出ているため年内の景気後退(リセション)はもはや予測していないとの見解を示した。写真は米連邦準備理事会(FRB)。2022年1月撮影(2024年 ロイター/Joshua Roberts)

Davide Barbuscia Matt Tracy

[ニューヨーク 10日 ロイター] - 格付け会社フィッチは10日、米財政赤字は今年も高止まりするとの見方を示し、米大統領選による財政政策やガバナンスへの影響が同国の格付けにとって重要な問題になるとした。

フィッチは昨年8月、向こう3年間に予想される財政悪化に加え、一般政府債務が高水準で増加していると指摘し、米国の外貨建て長期債格付けを「AAA」から「AAプラス」に引き下げた。

フィッチの米州ソブリン格付け部門責任者、シェリー・シェティー氏は、政治的二極化を踏まえると財政赤字削減への実質的な転換は当面起こりそうにないと予想。一般政府債務の「顕著な増加」や、政策決定の一貫性と信頼性の低下によって基軸通貨としてのドルの地位が損なわれることが、米債務格付けにとってマイナスになるとした。

一方、フィッチは米経済見通しの改善を指摘。チーフ・エコノミストのブライアン・コールトン氏は、米景気減速が従来予想より浅いものになる見通しとし、年内の景気後退(リセッション)はもはや予測していないと述べた。フィッチは米格付けを引き下げた際、2023年末までと24年第1・四半期に小幅な景気後退を予測していた。

米連邦準備理事会(FRB)については、年内に3回の利下げを実施する公算が大きいとの見方を示した。

ロイター
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