ニュース速報

ビジネス

NY外為市場=円下落、介入観測高まる ドルは経済優位性示され上昇

2023年09月23日(土)06時20分

ニューヨーク外為市場では、世界中の企業活動に関する最新の指標で米経済が他の主要国と比べ優位にあることが示され、ドル指数が上昇した。2016年1月撮影(2023年 ロイター/Jason Lee)

[ニューヨーク 22日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では、世界中の企業活動に関する最新の指標で米経済が他の主要国と比べ優位にあることが示され、ドル指数が上昇した。

一方、日本円は日銀が21―22日の金融政策決定会合で金融政策の現状維持を決定したことを受け下落。政府・日銀が円の下支えに介入を行うのではないかとの観測が高まっている。

この日に米S&Pグローバルが発表した9月の米総合購買担当者景気指数(PMI)速報値は50.1と8月の50.2からわずかに低下。ただ米経済はこれまでのところ、連邦準備理事会(FRB)の積極的な利上げで景気後退が引き起こされるとの予想を覆し続けている。

これに対し、S&Pグローバルがまとめた9月のユーロ圏のHCOB総合購PMI速報値は47.1。第3・四半期のユーロ圏経済はマイナス成長となる可能性が高く、近い時期のプラス成長は見込めないという。

トレーダーXの市場アナリスト、マイケル・ブラウン氏は「米経済は世界の他の国を上回る成長を続けており、当面はこうした状態が続く」とし、「外国為替市場の焦点は、どの中央銀行が政策金利を一番長くターミナルレート(政策金利の最終到達点)にとどめるかに移っているため、米国以外の先進国の成長が持続的に回復しない限り、ドルに対し中期的に弱気になるのは難しい」と述べた。

主要6通貨に対するドル指数は0.2%高の105.6。一時は105.78まで上昇した。週初からは約0.3%高。10週連続で上昇し、連続での上昇は約10年ぶりの長さとなった。

円は対ドルで一時148.42円まで下落。終盤の取引では148.375円。アナリストによると、市場では150円が政府・日銀の防衛ラインとして意識されている。

英ポンドは0.47%安の1.2237ドルと、前日に付けた約6カ月ぶりの安値(1.22305ドル)近辺。イングランド銀行(英中央銀行)は前日、政策金利を5.25%に据え置くと決定。据え置きは2021年12月以来初めてだった。

ドル/円 NY終値 148.37/148.39

始値 148.25

高値 148.43

安値 147.97

ユーロ/ドル NY終値 1.0652/1.0656

始値 1.0634

高値 1.0671

安値 1.0636

ロイター
Copyright (C) 2023 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

エヌビディア、半導体密輸対策に役立つ位置確認技術構

ビジネス

26年の最大のテールリスクはAI巡るサプライズ、ヘ

ワールド

インドネシアとの貿易協定、崩壊の危機と米高官 「約

ビジネス

米エクソン、30年までに250億ドル増益目標 50
MAGAZINE
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
2025年12月16日号(12/ 9発売)

45年前、「20世紀のアイコン」に銃弾を浴びせた男が日本人ジャーナリストに刑務所で語った動機とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だから日本では解決が遠い
  • 2
    【クイズ】アジアで唯一...「世界の観光都市ランキング」でトップ5に入ったのはどこ?
  • 3
    トランプの面目丸つぶれ...タイ・カンボジアで戦線拡大、そもそもの「停戦合意」の効果にも疑問符
  • 4
    中国の著名エコノミストが警告、過度の景気刺激が「…
  • 5
    「韓国のアマゾン」クーパン、国民の6割相当の大規模情…
  • 6
    死者は900人超、被災者は数百万人...アジア各地を襲…
  • 7
    キャサリン妃を睨む「嫉妬の目」の主はメーガン妃...…
  • 8
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 9
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
  • 10
    イギリスは「監視」、日本は「記録」...防犯カメラの…
  • 1
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 2
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価に与える影響と、サンリオ自社株買いの狙い
  • 3
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だから日本では解決が遠い
  • 4
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 5
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
  • 6
    キャサリン妃を睨む「嫉妬の目」の主はメーガン妃...…
  • 7
    ホテルの部屋に残っていた「嫌すぎる行為」の証拠...…
  • 8
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%…
  • 9
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させ…
  • 10
    【クイズ】アルコール依存症の人の割合が「最も高い…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 4
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 7
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 8
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 9
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 10
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中