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バンガード、米FRBのタカ派姿勢継続を予想 浅い景気後退も

資産運用で世界2位のバンガードは、米FRBが市場が見込むよりも長く政策金利を高く維持するか、追加の金融引き締めを行うことでタカ派姿勢を堅持するとの予想を示した。写真はワシントンのFRB。2022年6月撮影(2023年 ロイター/Sarah Silbiger)
[ニューヨーク 27日 ロイター] - 資産運用で世界2位のバンガードは、米連邦準備理事会(FRB)が市場が見込むよりも長く政策金利を高く維持するか、追加の金融引き締めを行うことでタカ派姿勢を堅持するとの予想を示した。
同社フィクストインカムグループのグローバル責任者、サラ・デブルー氏は27日のウェビナーで、FRBによる年内追加利上げの確率は50%と予想。いずれにせよ「タカ派的据え置き」を継続する可能性が高いとした。
その理由として、金融不安や連邦債務上限問題を巡る動揺があったにもかかわらず米経済が予想以上の耐性を見せたと説明。「FRBが近い将来に利下げするとは思わない」とした。
フェデラルファンド(FF)金利先物市場は27日時点で2024年上期の利下げを織り込んでいる。FRBは25─26日の連邦公開市場委員会(FOMC)で0.25%ポイントの利上げを決定し、今後のデータ次第で年内に追加利上げする余地を残した。
バンガードは24年の浅い景気後退(リセッション)入りを基本シナリオにしている。デブルー氏は、米経済の想定以上の底堅さを踏まえると上振れリスクがあり、FRBの再利上げにつながるかもしれないとした。一方で金利高が予想より深い景気減速を招き、金融安定のリスクになる可能性もあるとした。