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再送米国株式市場=ナスダック・S&P上昇、CPIやグーグル生成AIを好感

2023年05月11日(木)07時01分

米国株式市場ではナスダック総合とS&P総合500種が上昇した。2022年3月撮影(2023年 ロイター/Brendan McDermid)

(第3段落の誤字を修正しました)

[10日 ロイター] - 米国株式市場ではナスダック総合とS&P総合500種が上昇し、ナスダックの日中高値は8カ月余りぶりの高水準となった。4月消費者物価指数(CPI)の上昇率が予想を下回ったことや、米グーグルの持ち株会社アルファベットが生成人工知能(AI)を発表したことを好感した。

米労働省が10日発表した4月の消費者物価指数(CPI、季節調整済み)は前年比の伸び率が4.9%と2年ぶりに5%を下回り、2021年4月以降で最小となった。米連邦準備理事会(FRB)が注目している住宅以外のコアサービス価格の伸びも鈍化し、FRBが6月にも利上げを停止する可能性を示唆した。

アルファベットは傘下グーグルが生成人工知能(AI)を搭載した新たな検索機能を発表したことを受けて4.10%上昇。ナスダックを押し上げた。

他の大型テクノロジー株も買われ、アップルは1.04%、マイクロソフトは1.73%、それぞれ上昇した。

セクター別では金利に敏感なS&P情報技術指数が1.22%高、通信サービスは1.69%高となった。

投資顧問会社ベル・エアのパートナー、ケビン・W・フィリップ氏は「CPIはある種のインフレ圧力鈍化を示しており、FRBが金利(引き上げ)局面の終わりに向かうか、既に終わりにあることを意味する。高金利の影響を最も受けるのは成長企業だ」と述べた。

前向きなインフレ統計を消化する一方、連邦債務上限を巡る懸念を背景に、日中は不安定な値動きとなった。

地銀株ではパックウエスト・バンコープが0.49%安、ザイオンズ・バンコーポレーションが2.74%安。

石油・ガス大手オキシデンタル・ペトロリアムは、第1・四半期の調整後利益が予想を下回ったことを受けて3.58%下落した。

民泊サイト運営大手のエアビーアンドビーも10.92%安。第2・四半期に予約の伸びが鈍化し、客室平均単価が低下するとの見通しを示した。

新興電気自動車(EV)メーカーのリビアン・オートモーティブは1.80%高。第1・四半期の売上高が市場予想を上回り、年間生産見通しも堅持した。

ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を1.32対1の比率で上回った。ナスダックでは1.40対1で値上がり銘柄数が多かった。

米取引所の合算出来高は110億4000万株。直近20営業日の平均は107億株。

終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード

ダウ工業株30種 33531.33 -30.48 -0.09 33707.20 33772.09 33239.45

前営業日終値 33561.81

ナスダック総合 12306.44 +126.89 +1.04 12286.66 12337.69 12180.86

前営業日終値 12179.55

S&P総合500種 4137.64 +18.47 +0.45 4143.74 4154.28 4098.92

前営業日終値 4119.17

ダウ輸送株20種 13916.08 -42.22 -0.30

ダウ公共株15種 966.64 +7.46 +0.78

フィラデルフィア半導体 2997.51 +29.67 +1.00

VIX指数 16.94 -0.77 -4.35

S&P一般消費財 1159.34 +7.24 +0.63

S&P素材 495.59 +0.25 +0.05

S&P工業 837.56 -2.72 -0.32

S&P主要消費財 798.32 -1.18 -0.15

S&P金融 532.87 -3.10 -0.58

S&P不動産 234.50 +2.28 +0.98

S&Pエネルギー 610.73 -7.10 -1.15

S&Pヘルスケア 1546.86 +4.18 +0.27

S&P通信サービス 198.56 +3.30 +1.69

S&P情報技術 2674.99 +32.37 +1.22

S&P公益事業 351.86 +3.29 +0.94

NYSE出来高 9.59億株

シカゴ日経先物6月限 ドル建て 29065 - 75 大阪比

シカゴ日経先物6月限 円建て 29055 - 85 大阪比

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