ニュース速報

ビジネス

欧州市場サマリー(1日)

2023年02月02日(木)03時52分

[1日 ロイター] - <ロンドン株式市場> 続落して取引を終えた。米連邦準備理事会(FRB)の連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表を控えて、売りが優勢となった。英経済減速を巡る懸念に加え、英企業決算がまちまちの内容だったことも相場の重しとなった。

FTSE350種製薬・バイオテクノロジー株指数が2.13%と大幅下落。英製薬のアストラゼネカは2.9%下げた。

一方、一部の消費関連株や金融株の買いに支援され、中型株で構成するFTSE250種指数は0.23%上昇した。

チャールズ・シュワブの英国マネジングディレクター、リチャード・フリン氏は「FRBが近い将来、利上げを停止したとしても、インフレ率が大幅に低下するまでフェデラルファンド(FF)金利は長期にわたって最終到達点にとどまる可能性が高い」と述べた。

個別銘柄では、民間放送大手ITVが2.2%上昇。ハリウッドのベテランプロデューサー、ピーター・チャーニン氏とフランスのテレビ制作グループ、バニジェイの親会社がITVのスタジオ部門の株式取得に関心を示しているとロイターが伝えたことが材料視された。

携帯電話サービス大手のボーダフォンは2.1%下落。第3・四半期が予想より急激に減速したと報告したことが嫌気された。

ロンドン株式市場:[.LJP]

<欧州株式市場> ほぼ横ばいで取引を終えた。FOMC声明発表とパウエルFRB議長の記者会見を控えて慎重姿勢が強かった。

HYCMのチーフ市場アナリスト、ジャイルズ・コグラン氏は「『インフレ抑制に取り組む非常にタカ派的なパウエル議長になるのか、成長鈍化をより懸念するよりハト派的なパウエル議長になるのか』で市場は揺れている」と指摘した。

S&Pグローバルが1日発表した1月のユーロ圏製造業購買担当者景気指数(PMI)改定値は景気拡大と悪化の分かれ目となる50を依然下回ったものの、前月から上昇した。

一方、欧州連合(EU)統計局が発表したユーロ圏の1月の消費者物価指数(HICP)速報値の前年同月比は、伸び率が3カ月連続で鈍化した。

STOXX欧州600種ヘルスケア株指数が1.23%下落。スイスの製薬大手ノバルティスは2.7%下げた。主要医薬品の販売力低下をアナリストが指摘したのが嫌気された。

農林造園向け機械を手がけるスウェーデンのハスクバーナは4.0%高。2022年第4・四半期の売上高が予想を上回ったのが好感された。

<ユーロ圏債券> 域内国債利回りが小幅に上昇し、直近レンジ上限付近となった。ユーロ圏のインフレ率は3カ月連続で鈍化した一方、基調的なインフレ率は安定的に推移した。

ドイツ10年債利回りは2ベーシスポイント(bp)上昇の2.298%。序盤の小幅低下から反転し、30日に付けた2週間ぶりの高水準(2.325%)付近で推移した。

イタリア10年債利回りは3bp上昇の4.3%。30日には4.339%と2週間ぶりの高水準を付けていた。

欧州連合(EU)統計局が1日発表したユーロ圏の1月の消費者物価指数(HICP)速報値は、前年比8.5%上昇と3カ月連続で伸びが鈍化した。12月は9.2%上昇だった。

ただ食品とエネルギーを除いた基調インフレ率は7%で、前月の6.9%から上昇。さらにアルコールとたばこも除いたベースでは5.2%と前月と同水準で、予想の5.1%を上回った。

エイゴン・アセット・マネジメントの投資マネジャー、ニック・チャッターズ氏はユーロ圏のインフレ統計について「良くも悪くもない」と指摘。統計発表前に利回りが低下し、発表後に利回りが上昇に転じた市場の反応を見る限り、あまり意味はないとした。

今回のインフレ統計を受けても、欧州中央銀行(ECB)が2日の理事会で政策金利を0.50%ポイント引き上げ2.5%にするとの見方は変わらないもよう。

ドイツ2年債利回りは5bp上昇の2.674%。前日に4週間ぶりの高水準を付けていたイタリア2年債利回りは5bp上昇の3.294%だった。

<為替> 欧州終盤 アジア市場終盤 コード

ユーロ/ドル    1.0915 1.0879

ドル/円 129.27 130.16

ユーロ/円 141.11 141.62

<株式指数> 終値 前日比 % 前営業日終値 コード

STOXX欧州600種 453.09 -0.12 -0.03 453.21

FTSEユーロファースト300種 1786.59 -2.59 -0.14 1789.18

ユーロSTOXX50種 4171.44 +7.99 +0.19 4163.45

FTSE100種 7761.11 -10.59 -0.14 7771.70

クセトラDAX 15180.74 +52.47 +0.35 15128.27

CAC40種 7077.11 -5.31 -0.07 7082.42

<金現物> 午後 コード

値決め 1923.9

<金利・債券>

米東部時間13時23分

*先物 清算値 前日比 前営業日終盤 コード

3カ月物ユーロ 97.33 0.00 97.33

独連邦債2年物 105.68 -0.07 105.75

独連邦債5年物 117.17 -0.13 117.30

独連邦債10年物 136.75 -0.07 136.82

独連邦債30年物 143.98 -0.02 144.00

*現物利回り 現在値 前日比 前営業日終盤 コード

独連邦債2年物 2.667 +0.038 2.648

独連邦債5年物 2.317 +0.017 2.307

独連邦債10年物 2.283 +0.001 2.291

独連邦債30年物 2.212 -0.007 2.163

ロイター
Copyright (C) 2023 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

イラン、イスラエルへの報復ないと示唆 戦火の拡大回

ワールド

「イスラエルとの関連証明されず」とイラン外相、19

ワールド

米石油・ガス掘削リグ稼働数、5週間ぶりに増加=ベー

ビジネス

日銀の利上げ、慎重に進めるべき=IMF日本担当
MAGAZINE
特集:老人極貧社会 韓国
特集:老人極貧社会 韓国
2024年4月23日号(4/16発売)

地下鉄宅配に古紙回収......繁栄から取り残され、韓国のシニア層は貧困にあえいでいる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ公式」とは?...順番に当てはめるだけで論理的な文章に

  • 3

    便利なキャッシュレス社会で、忘れられていること

  • 4

    「韓国少子化のなぜ?」失業率2.7%、ジニ係数は0.32…

  • 5

    中国のロシア専門家が「それでも最後はロシアが負け…

  • 6

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の…

  • 7

    止まらぬ金価格の史上最高値の裏側に「中国のドル離…

  • 8

    休日に全く食事を取らない(取れない)人が過去25年…

  • 9

    毎日どこで何してる? 首輪のカメラが記録した猫目…

  • 10

    ネット時代の子供の間で広がっている「ポップコーン…

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 3

    攻撃と迎撃の区別もつかない?──イランの数百の無人機やミサイルとイスラエルの「アイアンドーム」が乱れ飛んだ中東の夜間映像

  • 4

    天才・大谷翔平の足を引っ張った、ダメダメ過ぎる「無…

  • 5

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の…

  • 6

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 7

    アインシュタインはオッペンハイマーを「愚か者」と…

  • 8

    犬に覚せい剤を打って捨てた飼い主に怒りが広がる...…

  • 9

    ハリー・ポッター原作者ローリング、「許すとは限ら…

  • 10

    価値は疑わしくコストは膨大...偉大なるリニア計画っ…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

  • 10

    浴室で虫を発見、よく見てみると...男性が思わず悲鳴…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中