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米中古住宅販売、9月は1.5%減 金利上昇と価格高止まりで低迷
米リアルター協会(NAR)が20日発表した9月の米中古住宅販売戸数(季節調整済み)は年率換算で前月比1.5%減の471万戸となった。7月7日撮影(2022年 ロイター/Sarah Silbiger)
[ワシントン 20日 ロイター] - 全米リアルター協会(NAR)が20日発表した9月の米中古住宅販売戸数(季節調整済み)は年率換算で前月比1.5%減の471万戸となった。減少は8カ月連続で、住宅ローン金利急上昇と住宅価格の高止まりによって住宅取得が困難となる中、コロナ禍初期の2020年春の低迷を除き、12年9月以来の低水準となった。
エコノミスト予想は470万戸。前年同月比では23.8%減少した。
地域別では北東部、中西部、南部で減少し、西部は横ばいだった。
NARのチーフエコノミスト、ローレンス・ユン氏は、9月の販売戸数には1カ月でおよそ1%ポイント上昇した住宅ローン金利の最近の上昇が反映されていないと指摘。その結果、販売戸数は今後さらに減少し、おそらく年率換算で450万件まで落ち込むだろうと予測した。
販売価格中央値は前年同月比8.4%上昇の38万4800ドル。在庫は前年同月比0.8%減の125万戸。
ジェフリーズのチーフ金融エコノミスト、アネタ・マルコフスカ氏は「住宅市場がもはや売り手市場ではないことが示唆された」とし、「パワーバランスが売り手から買い手にようやくシフトしつつある」とした。
9月の販売ペースに基づく在庫の消化期間は3.2カ月。前年同月は2.4カ月だった。健全な需給バランスは4─7カ月とされている。
住宅が市場に出ていた期間は19日間で、8月の16日間から増加。初回購入者の割合は29%で前月から変わらず。現金のみによる販売の割合は22%。前年同月は23%だった。
米連邦住宅貸付抵当公社(フレディマック)によると、直近の週の期間30年の住宅ローン固定金利は6.94%と、20年ぶりの高水準に達している。