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再送-豪銀行界、ローン申請の自動化で住宅ブーム一服に対処か
5月18日、オーストラリアの銀行が、スマートフォンを経由し短時間で住宅ローン申請のすべての手続きをデジタル化できるサービスを次の競争分野にする気配が強まっている。写真はオーストラリア・アンド・ニュージーランド(ANZ)銀行のロゴ。シドニーで2013年10月撮影(2022年 ロイター/David Gray)
(本文中の表記を修正しました)
[シドニー 18日 ロイター] - オーストラリアの銀行が、スマートフォンを経由し短時間で住宅ローン申請のすべての手続きをデジタル化できるサービスを次の競争分野にする気配が強まっている。コロナ禍の巣ごもりで勢いづいた不動産ブームがインフレ抑制のための同国の利上げなどで失速しようとしていることが背景だ。
大手4行のコモンウェルス銀行(CBA)とオーストラリア・アンド・ニュージーランド(ANZ)銀行、ナショナル・オーストラリア銀行(NBA)、ウエストパック銀行は、出遅れていたハイテク技術使用のコスト削減に取り組むとみられる。こうしたサービスが人件費節減と今後の利益改善にもってこいというわけだ。
デジタル申請は、たとえば購入を計画する物件の入力と自分の銀行口座のログインが必要になるだけ。同国の中小金融機関やオンライン専門銀行はすでに住宅ローン申請の自動化を進めている。一方、大手はこれまではCBAだけが自動化加速の具体的な目標を提示。申請1件を約10分で処理できるとするサービスを17日から開始した。
これに対し、NBAとウエストパックとANZは今月の決算発表で、不動産関連の収益の反動減に対処するのにローン自動化の取り組みが役立つと認めた。
アトラス・ファンド・マネジメントの幹部ヒュー・ダイブ氏は、テクノロジーが既に顧客をオンラインに誘導しており、残りの3行が技術投資でCBAに追いつこうとするのは当然だと指摘する。
シティのアナリスト、ブレンダン・スプロールズ氏は最近のノートで、同国の金利上昇で住宅市場ブームが収まることが、当初の見込みより早い銀行業務のデジタル化につながる可能性があるとの見通しを示した。