ニュース速報

ビジネス

NY外為市場=ドル下落、FRB積極利上げの可能性低いとの見方

2022年05月12日(木)06時15分

終盤のニューヨーク外為市場ではドルが下落した。インフレの高止まりが示されたものの、米連邦準備理事会(FRB)による金融政策引き締めが一段と積極化する可能性は低いとの見方が広がった。写真は2009年11月撮影(2022年 ロイター/Rick Wilking)

[ニューヨーク 11日 ロイター] - 終盤のニューヨーク外為市場ではドルが下落した。インフレの高止まりが示されたものの、米連邦準備理事会(FRB)による金融政策引き締めが一段と積極化する可能性は低いとの見方が広がった。

米労働省が11日に発表した4月の消費者物価指数(CPI、季節調整済み)は前月比で0.3%上昇と、伸びは昨年8月以来最小。前年同月比では8.3%上昇と1981年12月以来の高水準だった3月の8.5%から減速した。

ドル指数は一時103.37と4営業日ぶりの安値を付けていたが、米CPIの発表を受け104.13まで上昇。9日に付けた20年ぶりの高値104.19に接近した。もっとも値動きは不安定で、終盤は0.029%安の103.89となった。

ケンブリッジ・グローバル・ペイメンツのチーフ市場ストラテジスト、カール・シャモッタ氏は、今後数カ月でサプライチェーン(供給網)の問題緩和や需要減少が見込まれる中、インフレ圧力は最終的に一時的なものになるとみなすことが適切と指摘。「インフレ期待が全体的に十分固定されていることが問題だ。トレーダーは最終的にこれを見抜き、現在のトレンドはやや反転するだろう」と述べた。

ユーロ/ドルは0.07%安の1.052ドル。

米アトランタ地区連銀のボスティック総裁は11日、住宅ローン金利や米国債利回りなどが上昇していることは、連邦準備理事会(FRB)のインフレ抑制に向けた確約がなお信頼されていることを示していると述べた。

日本円は対ドルで0.48%高の129.79円。ポンドは0.52%安の1.2258ドル。

暗号資産(仮想通貨)のビットコインは3.88%安の2万9797.31ドル。イーサは6.79%安の2168.69ドル。

ドル/円 NY終値 129.96/129.99

始値 129.83

高値 130.81

安値 129.46

ユーロ/ドル NY終値 1.0511/1.0515

始値 1.0546

高値 1.0576

安値 1.0503

ロイター
Copyright (C) 2022 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

物価は再び安定、現在のインフレ率は需給反映せず=F

ワールド

ハセット氏のFRB議長候補指名、トランプ氏周辺から

ワールド

ゼレンスキー氏と米特使の会談、2日目終了 和平交渉

ビジネス

中国万科、償還延期拒否で18日に再び債権者会合 猶
MAGAZINE
特集:教養としてのBL入門
特集:教養としてのBL入門
2025年12月23日号(12/16発売)

実写ドラマのヒットで高まるBL(ボーイズラブ)人気。長きにわたるその歴史と深い背景をひもとく

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    香港大火災の本当の原因と、世界が目撃した「アジアの宝石」の終焉
  • 3
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の展望。本当にトンネルは抜けたのか?
  • 4
    ミトコンドリア刷新で細胞が若返る可能性...老化関連…
  • 5
    「なぜ便器に?」62歳の女性が真夜中のトイレで見つ…
  • 6
    アダルトコンテンツ制作の疑い...英女性がインドネシ…
  • 7
    トランプが日中の「喧嘩」に口を挟まないもっともな…
  • 8
    極限の筋力をつくる2つの技術とは?...真の力は「前…
  • 9
    世界の武器ビジネスが過去最高に、日本は増・中国減─…
  • 10
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 1
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出を睨み建設急ピッチ
  • 2
    デンマーク国防情報局、初めて米国を「安全保障上の脅威」と明記
  • 3
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だから日本では解決が遠い
  • 4
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の…
  • 5
    【クイズ】「100名の最も偉大な英国人」に唯一選ばれ…
  • 6
    中国軍機の「レーダー照射」は敵対的と、元イタリア…
  • 7
    香港大火災の本当の原因と、世界が目撃した「アジア…
  • 8
    人手不足で広がり始めた、非正規から正規雇用へのキ…
  • 9
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦…
  • 10
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 3
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 4
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 5
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 6
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 7
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 8
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 9
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
  • 10
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やって…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中