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米国株式市場=大幅安、米金利上昇でグロース株に売り
米国株式市場は週明けからリスクオフムードで始まり、大幅下落して取引を終えた。写真は2020年4月、ニューヨーク証券取引所前で(2022年 ロイター/Jeenah Moon)
[ニューヨーク 11日 ロイター] - 米国株式市場は週明けからリスクオフムードで始まり、大幅下落して取引を終えた。債券利回りの上昇が成長株の重しとなった。
主要株価3指数がいずれもマイナス圏に大きく沈み、ハイテク株の比重が大きいナスダック総合は2.2%安で取引を終えた。
チェース・インベストメント・カウンセルのピーター・タズ社長はここ1、2カ月の売りについて、主にハイテクなど成長株に影響する債券利回り上昇と、景気後退・減速懸念に絡むエネルギー株や素材株への売りの2種類があるとした上で、この日は両方が見られたと述べた。
3月の消費者物価指数(CPI)発表を翌日に控え、米10年債利回りは約3年ぶり高水準付近で推移した。
タズ氏は「CPIは40年ぶり高水準になると予想され、より大幅で頻繁な利上げにつながる可能性がある」と述べた。
地政学的緊張もリスクオフムードを強めた。ウクライナは、東部地域へのロシア軍の再攻撃がまもなく始まるとの見方を示した。
S&P総合500種の主要11セクターはいずれも下落し、特にエネルギーの下げがきつかった。
ツイッターは1.7%高。筆頭株主であるテスラ最高経営責任者(CEO)のイーロン・マスク氏が、ツイッター取締役への就任を辞退した。
テスラは4.8%安。中国汽車工業協会(CAAM)が発表した3月の国内自動車販売台数は前年比11.7%減の223万台で、3カ月ぶりに減少した。
AT&Tのメディア事業とディスカバリーの統合で誕生したワーナー・ブラザーズ・ディスカバリーは不安定な値動きの中、1.4%高で引けた。
エヌビディアは5.2%安。ベアードが注文取り消しや需要減速の可能性を理由に投資判断を「アウトパフォーム」から「ニュートラル」に引き下げた。
原油価格の下落を受けて航空会社は堅調で、S&P1500航空指数は2.7%高となった。
中国当局が昨年7月以降初めて新作ゲームを承認したことを受け、闘魚(DouYu)や虎牙(Huya)、網易(ネットイース)、ビリビリなど米上場の中国企業が2.1─7.2%上昇した。
ニューヨーク証券取引所では、値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を2.64対1の比率で上回った。ナスダックでも2.08対1で値下がり銘柄数が多かった。
米取引所の合算出来高は約110億3000万株。直近20営業日の平均は127億1000万株。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 34308.08 -413.04 -1.19 34630.27 34701.34 34272.29
前営業日終値 34721.12
ナスダック総合 13411.96 -299.04 -2.18 13547.29 13585.08 13401.39
前営業日終値 13711.00
S&P総合500種 4412.53 -75.75 -1.69 4462.64 4464.35 4408.38
前営業日終値 4488.28
ダウ輸送株20種 14527.20 +56.48 +0.39
ダウ公共株15種 1058.03 -12.81 -1.20
フィラデルフィア半導体 3055.09 -65.08 -2.09
VIX指数 24.37 +3.21 +15.17
S&P一般消費財 1390.93 -26.86 -1.89
S&P素材 552.87 -2.52 -0.45
S&P工業 839.33 -2.48 -0.29
S&P主要消費財 819.38 -3.86 -0.47
S&P金融 627.04 -3.01 -0.48
S&P不動産 306.67 -4.20 -1.35
S&Pエネルギー 586.88 -18.83 -3.11
S&Pヘルスケア 1631.84 -32.74 -1.97
S&P通信サービス 226.86 -3.87 -1.68
S&P情報技術 2607.31 -69.73 -2.60
S&P公益事業 385.53 -5.41 -1.39
NYSE出来高 9.75億株
シカゴ日経先物6月限 ドル建て 26775 - 45 大阪比
シカゴ日経先物6月限 円建て 26730 - 90 大阪比