ニュース速報

ビジネス

加クシュタール、仏政府次第ではカルフール買収再提案も=CEO

2021年01月19日(火)07時47分

 カナダのコンビニエンスストア大手アリマンタシオン・クシュタールのブライアン・ハンナッシュ最高経営責任者(CEO)は1月18日、仏小売大手カルフール買収案への仏政府の反対姿勢が変わるなら、再提案するのに前向きとの立場を表明した。写真はカルフールのロゴ、2017年7月にブラジルのサンパウロで撮影(2021年 ロイター/Paulo Whitaker)

[モントリオール 18日 ロイター] - カナダのコンビニエンスストア大手アリマンタシオン・クシュタールのブライアン・ハンナッシュ最高経営責任者(CEO)は18日、仏小売大手カルフール買収案への仏政府の反対姿勢が変わるなら、再提案するのに前向きとの立場を表明した。

クシュタールは前週末にカルフールへの買収提案を取り下げたばかり。フランスのルメール財務相は食料安全保障を理由に同案に反対していた。

ハンナッシュCEOはアナリストとの電話会見で「フランス政府や他の主要な利害関係者に関して状況が変わるシグナルを得られるならば、この案件を進めたい」と述べた。

買収は断念したが、クシュタールとカルフールは代わりに、燃料購入で協力したり、プライベートブランドや流通網の重複部分での提携を探る考えを表明した。

両社の対応について、ルメール財務相は仏ラジオRTLに対し「従来より好ましいアプローチだ。われわれは管理権と食料安全のどちらも失うことはない」と述べた。

また、クシュタールによるカルフール買収には反対したが、フランスは海外からの投資に関してなお開放的で、「海外投資にとって依然として欧州で最も魅力的な国だ」と強調した。

カルフールの株価は18日のパリ市場で8.9%安で引けた。

ハンナッシュCEOは新型コロナウイルス流行によって、とりわけフランスで食料安全保障の重要性が高まったと指摘。「時間が経てばこれが変化するかどうかを予想するのは難しい」とした。

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

スイス中銀、第1四半期の利益が過去最高 フラン安や

ビジネス

仏エルメス、第1四半期は17%増収 中国好調

ワールド

ロシア凍結資産の利息でウクライナ支援、米提案をG7

ビジネス

北京モーターショー開幕、NEV一色 国内設計のAD
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴らす「おばけタンパク質」の正体とは?

  • 3

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗衣氏への名誉棄損に対する賠償命令

  • 4

    心を穏やかに保つ禅の教え 「世界が尊敬する日本人100…

  • 5

    マイナス金利の解除でも、円安が止まらない「当然」…

  • 6

    ワニが16歳少年を襲い殺害...遺体発見の「おぞましい…

  • 7

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 8

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 9

    中国のロシア専門家が「それでも最後はロシアが負け…

  • 10

    ケイティ・ペリーの「尻がまる見え」ドレスに批判殺…

  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 4

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 5

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 6

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 7

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 8

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 9

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 10

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 10

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中