ニュース速報

ビジネス

日経平均は続落、複数の売り材料 先行きに不透明感

2019年11月14日(木)16時10分

 11月14日、東京株式市場で日経平均は続落。ドル/円の円高基調、中国経済指標の予想下振れ、連日の香港ハンセン指数の下落などが投資家心理を圧迫した。前場はプラス圏に浮上する場面はあったものの、後場には下落し、下げ幅は一時250円を超えた。写真は東京証券取引所で2018年2月撮影(2019年 ロイター/Toru Hanai)

[東京 14日 ロイター] -

東京株式市場で日経平均は続落。ドル/円の円高基調、中国経済指標の予想下振れ、連日の香港ハンセン指数の下落などが投資家心理を圧迫した。前場はプラス圏に浮上する場面はあったものの、後場には下落し、下げ幅は一時250円を超えた。

前日の米国株市場では、ダウ工業株30種<.DJI>とS&P総合500種<.SPX>が最高値を更新した一方で、ナスダック総合<.IXIC>が下落した。米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が米経済の「持続的な拡大」を予想しているとの見解を示したことは好材料だったが、米中協議が農産物購入を巡り「暗礁に乗り上げた」と米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が報じたことが嫌気された。

朝方に発表された日本の7─9月期実質国内総生産(GDP)は市場予想を下回った。中国の10月鉱工業生産や小売売上高なども予想を下回った。また、香港情勢の悪化に伴い、香港ハンセン指数は連日のマイナス圏。円高以外にもさえない経済指標やアジア株がネガティブ材料となり、日経平均は利益確定の売りが強まった。

市場では「午後1時頃に利益確定売りがピークに達して日経平均は急落した。株式市場は不透明感を嫌う。香港情勢は悪化する一方で、もしここから中国が本格的に介入するとなると、米中通商協議にも影響を与えかねない。しばらくは売られるのではないか」(銀行系証券)との声が出ていた。

TOPIXも続落。東証33業種では、情報・通信業、水産・農林業以外の31業種が売られた。パルプ・紙、繊維業、ゴム製品などが値下がり率上位となった。

個別銘柄では、Zホールディングス(HD)<4689.T>とLINE<3938.T>が買われた。経営統合に向けて調整に入ったことが材料視された。Zホールディングスを傘下に持つソフトバンクグループ<9984.T>もしっかり。「ソフトバンクグループは経営統合の中の中核企業。ネガティブな材料が続いた後のグループを強化する好材料が出現したことで、見直し機運が高まりそう。もともと人気株だけに、市場全体にも好影響を与えそうだ」(国内証券)との指摘があった。

東証1部の騰落数は、値上がり371銘柄に対し、値下がりが1726銘柄、変わらずが57銘柄だった。

日経平均<.N225>

終値      23141.55 -178.32

寄り付き    23325.50

安値/高値   23062.16─23360.06

TOPIX<.TOPX>

終値       1684.40 -15.93

寄り付き     1697.84

安値/高値    1680.04─1699.92

東証出来高(万株) 140040

東証売買代金(億円) 22436.75

ロイター
Copyright (C) 2019 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

ECB、金利の選択肢をオープンに=仏中銀総裁

ワールド

ロシア、東部2都市でウクライナ軍包囲と主張 降伏呼

ビジネス

「ウゴービ」のノボノルディスク、通期予想を再び下方

ビジネス

英サービスPMI、10月改定値は52.3 インフレ
MAGAZINE
特集:高市早苗研究
特集:高市早苗研究
2025年11月 4日/2025年11月11日号(10/28発売)

課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 2
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 3
    「あなたが着ている制服を...」 乗客が客室乗務員に「非常識すぎる」要求...CAが取った行動が話題に
  • 4
    「日本のあの観光地」が世界2位...エクスペディア「…
  • 5
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 6
    これをすれば「安定した子供」に育つ?...児童心理学…
  • 7
    虹に「極限まで近づく」とどう見える?...小型機パイ…
  • 8
    「白人に見えない」と言われ続けた白人女性...外見と…
  • 9
    【ウクライナ】要衝ポクロウシクの攻防戦が最終局面…
  • 10
    もはや大卒に何の意味が? 借金して大学を出ても「商…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 3
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読み方は?
  • 4
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 5
    【ウクライナ】要衝ポクロウシクの攻防戦が最終局面…
  • 6
    9歳女児が行方不明...失踪直前、防犯カメラに映った…
  • 7
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 8
    女性の後を毎晩つけてくるストーカー...1週間後、雨…
  • 9
    「日本のあの観光地」が世界2位...エクスペディア「…
  • 10
    だまされやすい詐欺メールTOP3を専門家が解説
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になり…
  • 5
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 6
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 7
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 10
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中