ニュース速報

ビジネス

アリババ、香港IPO手続き開始 月内上場へ 134億ドル調達予定

2019年11月14日(木)00時50分

中国の電子商取引大手アリババ・グループは13日、香港市場への株式上場手続きを開始した。このIPO(新規株式公開)で134億ドルの調達を目指す。11月11日撮影(2019年 ロイター/Aly Song)

[香港 13日 ロイター] - 中国の電子商取引大手アリババ・グループは13日、香港市場への株式上場手続きを開始した。このIPO(新規株式公開)で134億ドルの調達を目指す。

目論見書案によると、アリババは調達資金を食品宅配サービス「Ele.me」や旅行サイト「フリギー」の投資に活用する方針。また、中国最大手のオンライン動画サービス「Youku」への投資も強化する。

関係筋によると、機関投資家向けのブックビルディングは1週間続き、公開価格は20日前後に決定され、25日の週に上場するという。

今回の上場は、長引く抗議デモや米中貿易戦争の影響で、10年ぶりにリセッション(景気後退)に陥った香港経済を後押しすることが期待されている。

アリババは当初、8月に香港に上場する方向で準備していたが、抗議活動の激化で棚上げにしていた。

関係筋は、激化するデモによって香港の金融市場の地合いが悪化しているにもかかわらず、アリババは克服できると確信していると話した。

IPOによる資金調達額は当初150億ドルと予想されていた。同関係筋によると、まず最大5億株を売却。グリーンシューオプションが行使された場合の追加売却も加えると、資金調達額は最大134億ドルになるという。

ディーロジックのデータによると、調達額134億ドルは香港では過去9年余りの間で最大。また別の国で新たに上場するケースとしては過去最大規模という。

目論見書案では、アリババはクラウドや機械学習の分野への投資も強化する意向。同社は中国国内で、傘下の金融会社アント・フィナンシャル・サービシズの顧客など、9億6000万に上る「デジタル経済ユーザー」を有しているという。

今年6月末までの1年間の売上高は4108億人民元。会計上の総資産は1兆0100億元。

*内容を追加しました。

ロイター
Copyright (C) 2019 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

アングル:「豪華装備」競う中国EVメーカー、西側と

ビジネス

NY外為市場=ドルが158円台乗せ、日銀の現状維持

ビジネス

米国株式市場=上昇、大型グロース株高い

ビジネス

米PCE価格指数、インフレ率の緩やかな上昇示す 個
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 3

    「すごい胸でごめんなさい」容姿と演技を酷評された米女優、「過激衣装」写真での切り返しに称賛集まる

  • 4

    中国の最新鋭ステルス爆撃機H20は「恐れるに足らず」…

  • 5

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 6

    アカデミー賞監督の「英語スピーチ格差」を考える

  • 7

    19世紀イタリア、全世界を巻き込んだ論争『エドガル…

  • 8

    ウクライナ軍ブラッドレー歩兵戦闘車の強力な射撃を…

  • 9

    日本マンガ、なぜか北米で爆売れ中...背景に「コロナ…

  • 10

    大谷選手は被害者だけど「失格」...日本人の弱点は「…

  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 8

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 9

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミ…

  • 10

    「すごい胸でごめんなさい」容姿と演技を酷評された…

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の瞬間映像をウクライナ軍が公開...ドネツク州で激戦続く

  • 3

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈する動画...「吹き飛ばされた」と遺族(ロシア報道)

  • 4

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 5

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士…

  • 6

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 10

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中