ニュース速報

ビジネス

米住宅着工件数、9月は1年ぶりの低水準

2017年10月19日(木)07時37分

 10月18日、米商務省が発表した9月の住宅着工件数は戸数ベースで1年ぶりの低水準となった。ハリケーンにより南部の一戸建て住宅の建設が減った。写真はハリケーン「イルマ」の被害跡。フロリダ州で9月撮影(2017年 ロイター/Carlo Allegri)

[ワシントン 18日 ロイター] - 米商務省が18日発表した9月の住宅着工件数(季節調整済み)は年率換算で前月比4.7%減の112万7000戸と、戸数ベースで2016年9月以来、1年ぶりの低水準となった。

市場予想は117万5000戸だった。ハリケーン「ハービー」と「イルマ」により南部の一戸建て住宅の建設が減った。住宅要因が第3・四半期も国内総生産(GDP)を押し下げることを示唆した。

8月の数字は当初発表の118万戸から118万3000戸へ改定された。

市場では住宅動向の回復の勢いが鈍っているとの不安が募る。住宅建設および販売は、バブルがはじけた2006年以前のピークを大きく下回る。

BMOキャピタル・マーケッツ(トロント)の次席エコノミスト、マイケル・グレゴリー氏は「住宅建設が第3・四半期GDPの大きな下押し要因になる見通し。住宅はこれまで景気拡大のけん引役だったが、今やせいぜい後追いしているにすぎない」と述べた。

南部の着工件数は9.3%急減し、戸数ベースで15年10月以来の低水準となった。一戸建て住宅は15.3%急落し、戸数は1年超ぶりの低水準だった。南部は全米の住宅市場の半分近くを占め、「フロリダやヒューストンの重要性があらためて浮き彫りになった」(ウエルズファーゴのマーク・ビトナー氏)格好だ。

着工件数の先行指標となる建設許可の件数は4.5%減の121万5000戸。市場予想は125万戸だった。

ハリケーンが直撃する前から住宅建設はほぼ停滞していた。用地不足のほか、熟練工が足りていないことが抑制要因となっている。また、建材の価格が上がっていることも痛手だ。

住宅建設投資は第2・四半期に年率で7.3%減と、7年近くぶりの大幅な落ち込みだった。結果として住宅建設は第2・四半期GDPを0.3%ポイント押し下げた。

エコノミストらは住宅着工が第4・四半期に持ち直すとみている。ただ、ハリケーン被害を受けた地域での復興活動のために他の地域から貴重な人手が移ってしまい、着工の伸びを抑制する可能性も指摘している。復興活動で建材も値上がりしている。

9月の前月比の内訳は、シェアが最も大きい一戸建て住宅が4.6%減の82万9000戸だった。地域別では南部が落ち込む一方、北東部と中西部、西部では増加した。一戸建て住宅の着工件数は2月に9年半ぶりの高水準をつけて以来、勢いを失っている。

変動が大きい集合住宅は5.1%減の29万8000戸だった。

許可件数は一戸建て住宅が2.4%増加する一方、集合住宅は16.1%減となった。

PwC(アトランタ)のスコット・ボリング氏は「住宅着工・許可件数は年内、比較的横ばいで推移し、来年の初旬には春季の販売シーズンに伴い底堅く回復する見込み」とした。

*写真を追加して再送します。

ロイター
Copyright (C) 2017 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

グリーン英中銀委員、インフレ圧力や賃金上昇指標を依

ビジネス

世界秩序は変化「断絶ではない」、ECB総裁が加首相

ビジネス

シティ、3月も人員削減へ 1月の1000人削減後=

ビジネス

ユーロ圏総合PMI、1月速報値51.5で横ばい 価
MAGAZINE
特集:「外国人問題」徹底研究
特集:「外国人問題」徹底研究
2026年1月27日号(1/20発売)

日本の「外国人問題」は事実か錯誤か? 7つの争点を国際比較で大激論

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡張に新たな対抗手段
  • 2
    ラブロフ、グリーンランドは‌デンマーク​の「自然な一部」ではないと指摘
  • 3
    データが示す、中国の「絶望的な」人口動態...現実味を帯びる「超高齢化」による「中国社会崩壊」
  • 4
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
  • 5
    【銘柄】「古河機械金属」の株価が上昇中...中国のレ…
  • 6
    40代からは「積立の考え方」を変えるべき理由──資産…
  • 7
    コンビニで働く外国人は「超優秀」...他国と比べて優…
  • 8
    老化の9割は自分で防げる...糖質と結び付く老化物質…
  • 9
    宇宙人の存在「開示」がもたらす金融黙示録──英中銀…
  • 10
    湿疹がずっと直らなかった女性、病院で告げられた「…
  • 1
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コングスベルグ社のNSMにも似ているが...
  • 2
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡張に新たな対抗手段
  • 3
    【銘柄】「古河機械金属」の株価が上昇中...中国のレアアース規制で資金が流れ込む3社とは?
  • 4
    ラブロフ、グリーンランドは‌デンマーク​の「自然な…
  • 5
    ピラミッドよりも昔なのに...湖底で見つかった古代の…
  • 6
    ニュージーランドの深海に棲む、300年以上生きている…
  • 7
    データが示す、中国の「絶望的な」人口動態...現実味…
  • 8
    完全に「ホクロ」かと...医師も見逃した「皮膚がん」…
  • 9
    韓国『日本人無料』の光と影 ── 日韓首脳が「未来志向…
  • 10
    【銘柄】「住友金属鉱山」の株価が急上昇...銅の高騰…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 3
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 4
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した─…
  • 5
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 6
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 7
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 8
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 9
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 10
    前進するロシア、忍び寄る限界...勝者に見えるプーチ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中