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英ポンド上昇、国民投票めぐるリスク回避が緩和=NY外為

2016年06月18日(土)07時59分

6月17日、NY外為市場では英ポンドが対ドルで約1%上昇した。写真はポンド、米ドル、ユーロ、スイスフラン紙幣、2011年1月撮影。(2016年 ロイター/Kacper Pempel )

[ニューヨーク 17日 ロイター] - 終盤のニューヨーク外為市場では英ポンドが対ドルで約1%上昇した。前日に英国の欧州連合(EU)残留支持を訴えていた女性議員が殺害されたことを受け、この事件が23日に実施される離脱の是非を問う国民投票に及ぼす影響を見極めようとする動きが広がっている。

議員殺害を受け、英国では離脱派と残留派が共に投票に向けた運動を中止。キャメロン首相が投票の日程を延期するするのではないかとの見方のほか、これまで世論調査で劣勢だった残留支持が拡大するのではないかとの観測も出ている。

ブラウン・ブラザーズ・ハリマン(ニューヨーク)の外為戦略グローバル責任者のマーク・チャンドラー氏は「何が起こるか分からないため、ポジション調整の動きが出ている」と指摘。調整の大部分はリスクオフの巻き戻しとなっていると述べた。

終盤の取引でポンド/ドルは1.06%高の1.4350ドルで推移。一時は1.4387ドルと、1週間ぶり高水準を付ける場面もあった。

円は対ドルで約2年ぶり、対ユーロで約3年ぶりの高値近辺で推移。日銀が16日の金融政策決定会合で金融政策の現状維持を決定したことを受け、市場では景気刺激に向けた日銀の措置は枯渇しつつあるのではないかとの見方が広がり、円は上昇している。

シティグループ(ニューヨーク)の外為戦略グローバル責任者、スティーブン・イングランダー氏は「市場は日銀を試しているのではないか」としている。

終盤の取引でドル/円は104.20円で推移している。 来週は21日にドイツ憲法裁判所が欧州中央銀行(ECB)の債券買い入れ策の合憲性をめぐる判断を下す。このほか21─22日のイエレン米連邦準備理事会(FRB)議長の半期に一度の議会証言も注目されている。

ドル/円 NY終値 104.10/104.15

始値 104.25

高値 104.34

安値 104.11

ユーロ/ドル NY終値 1.1274/1.1280

始値 1.1260

高値 1.1296

安値 1.1243

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