zzzzz

ニュース速報

ビジネス

ドルは119円前半、FOMCや日銀決定会合控え小動き

2015年04月28日(火)12時28分

 4月28日、正午のドル/円は、ニューヨーク市場午後5時時点とほぼ変わらずの119円前半。米連邦公開市場委員会(FOMC)や日銀金融政策決定会合を間近に控え、実需筋、投機筋とも動きが低迷し、方向感に乏しい値動きとなった。写真は、1万円札とドル紙幣、2009年11月撮影(2015年 ロイター/Yuriko Nakao)

[東京 28日 ロイター] - 正午のドル/円は、ニューヨーク市場午後5時時点とほぼ変わらずの119円前半。米連邦公開市場委員会(FOMC)や日銀金融政策決定会合を間近に控え、実需筋、投機筋とも動きが低迷し、方向感に乏しい値動きとなった。

ドルは、早朝に119.02円と小安く始まったが、仲値公示付近で119.20円まで上値を伸ばした。月末特有の実需のフローが下値を支えた。ただ、明日から2日間の日程で始まる米連邦公開市場委員会(FOMC)がハト派寄りになるとの見方も出ており、「積極的に上値を追う雰囲気にはなっていない」(邦銀)とされ、上値の伸びは限られた。また、米中期債金利の低下も、ドル買いを抑制した。

前日実施された米2年国債入札では最高落札利回りが0.540%と、3月の0.598%から低下し1月以来の低水準になった。

<安倍首相の米議会演説に関心> 

市場では、29日に予定される安倍首相の米議会演説に関心が寄せられている。

米議会では現在、TPA(大統領貿易促進権限)の審議が進められている。

「最大の焦点は、貿易相手国の為替操作を防止する条項だ。ベトナムやシンガポールなど一部のTPP加盟国・交渉参加国は、為替相場をマクロ政策の手段として用いている。この条項を含んだままだと、TPAはTPP交渉を加速させるどころか、頓挫させかねない」とシティグループ証券、外国為替本部、チーフFXストラテジスト・高島修氏は指摘する。

米財務省は、その削除に躍起になっており、日本の財務省もそれに協力したいところだろう、と同氏はみている。

こうした特殊な政治環境のなか、「安倍首相の議会演説の中に、アベノミクスは円安による近隣窮乏化を目指す政策ではないとの建前を語るぐらいのリップサービスが盛り込まれることがあってもおかしくないだろう」と同氏は述べ、実際にそうなれば、今後数カ月にわたって日銀は追加緩和には動きにくくなり、GPIFなど公的マネーによる外貨投資も影響を受けるかもしれないとの見方を示した。

また、海外短期筋の中には、円ロングを試みる先が増える可能性もある、という。

<ユーロはバルファキス氏の交渉団内降格を好感>

ユーロは1.0876ドル付近で、朝方から安定的な足取り。

前日は、ギリシャのチプラス首相が、債権団との交渉に当たるチームを再編し、前週のユーロ圏財務相会合で激しい非難を浴びたバルファキス財務相を降格させた。

これを好感した為替市場では、ユーロのショートカバーが誘発され、ユーロは一時1.0927ドルと約3週間ぶり高値まで買い戻された。

ユーロ圏当局者は「彼(バルファキス氏)の振る舞いが、ギリシャとの交渉にさらなる障害をもたらしていた。役割縮小によって障害が取り除かれる」との見方を示した。

他方、別の当局者は、チーム再編が債権団の求める包括的な改革案をもたらすとの見方を疑問視した。

<英ポンドが7週間半ぶり高値>

英ポンドは対ドルで1.52ドル前半。前日一時1.5258ドル付近まで上昇して3月5日以来7週間半ぶりの高値を付けた。

英ポンド高のきっかけは、ロード・アシュクロフトが行った最新の世論調査。

5月7日の英総選挙を10日後に控える中、同社が行った調査では与党・保守党が支持率で野党・労働党に6ポイントの差をつけた。

保守党の支持率は2%上昇の36%、労働党は変わらずの30%となった。

ドル/円  ユーロ/ドル  ユーロ/円

正午現在   119.06/08 1.0874/78 129.48/52

午前9時現在 119.12/14 1.0875/79 129.55/59

NY午後5時 119.03/05 1.0888/93 129.65/69

(為替マーケットチーム)

ロイター
Copyright (C) 2015 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

OPECプラス、2日会合はリヤドで一部対面開催か=

ワールド

アングル:デモやめ政界へ、欧州議会目指すグレタ世代

ワールド

アングル:アルゼンチン止まらぬ物価高、隣国の町もゴ

ビジネス

アングル:肥満症薬に熱視線、30年代初頭までに世界
MAGAZINE
特集:イラン大統領墜落死の衝撃
特集:イラン大統領墜落死の衝撃
2024年6月 4日号(5/28発売)

強硬派・ライシ大統領の突然の死はイスラム神権政治と中東の戦争をこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    ウクライナ水上ドローンが、ヘリからの機銃掃射を「回避」してロシア黒海艦隊に突撃する緊迫の瞬間

  • 2

    テイラー・スウィフトの大胆「肌見せ」ドレス写真...すごすぎる日焼けあとが「痛そう」「ひどい」と話題に

  • 3

    ヘンリー王子とメーガン妃の「ナイジェリア旅行」...痛すぎる教訓とは?

  • 4

    ウクライナ「水上ドローン」が、ロシア黒海艦隊の「…

  • 5

    ロシアT-90戦車を大破させたウクライナ軍ドローン「…

  • 6

    「自閉症をポジティブに語ろう」の風潮はつらい...母…

  • 7

    1日のうち「立つ」と「座る」どっちが多いと健康的?…

  • 8

    ロシアの「亀戦車」、次々と地雷を踏んで「連続爆発…

  • 9

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 10

    「同性婚を認めると結婚制度が壊れる」は嘘、なんと…

  • 1

    ウクライナ水上ドローンが、ヘリからの機銃掃射を「回避」してロシア黒海艦隊に突撃する緊迫の瞬間

  • 2

    自爆ドローンが、ロシア兵に「突撃」する瞬間映像をウクライナが公開...シャベルで応戦するも避けきれず

  • 3

    ロシアの「亀戦車」、次々と地雷を踏んで「連続爆発」で吹き飛ばされる...ウクライナが動画を公開

  • 4

    中国海軍「ドローン専用空母」が革命的すぎる...ゲー…

  • 5

    ハイマースに次ぐウクライナ軍の強い味方、長射程で…

  • 6

    「なぜ彼と結婚したか分かるでしょ?」...メーガン妃…

  • 7

    仕事量も給料も減らさない「週4勤務」移行、アメリカ…

  • 8

    都知事選の候補者は東京の2つの課題から逃げるな

  • 9

    少子化が深刻化しているのは、もしかしてこれも理由?

  • 10

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受…

  • 1

    半裸でハマスに連れ去られた女性は骸骨で発見された──イスラエル人人質

  • 2

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々に明らかになる落とし穴

  • 3

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などできない理由

  • 4

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する…

  • 5

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両…

  • 6

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受…

  • 7

    ロシアの「亀戦車」、次々と地雷を踏んで「連続爆発…

  • 8

    ウクライナ水上ドローンが、ヘリからの機銃掃射を「…

  • 9

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地…

  • 10

    大阪万博でも「同じ過ち」が繰り返された...「太平洋…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中