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米国株式市場は反発、米中協議への期待で

2019年10月10日(木)07時49分

[ニューヨーク 9日 ロイター] - 米国株式市場は上昇して終了した。米中通商協議が進展するとの期待が株価の押し上げ要因となった。ただ、取引終盤に中国政府が今週の対米交渉での大きな進展に対する期待値を下げていると伝わったことで、株価は上げ幅を縮小した。

中国政府高官らは、米政府が今週、中国の28団体・企業を事実上の禁輸リストに追加したことで信頼感が損なわれたとし、今週の協議での大きな進展に対する期待値を下げていることを明らかにした。

序盤には、中国が部分的な合意を依然として受け入れる用意があるとのブルームバーグの報道が相場を押し上げた。フィナンシャル・タイムズも、中国が米農産物の年間購入拡大を提案すると報じた。

インバーネス・カウンセルの首席投資ストラテジスト、ティム・グリスキー氏は「部分合意は少なくとも将来のより大幅な合意に道を開く」とした上で、「毎日異なるツイートが出てきて、市場の方向が変わる。きょうは好ましい内容で上昇する日だった」と語った。

米連邦準備理事会(FRB)が公表した9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨では、大半のメンバーが9月利下げの必要性を支持したことが示された。一方、メンバーは貿易摩擦や世界経済の減速などが及ぼすリスクへの不安が高まったとしたが、米経済への影響に関しては異なる見解を示した。

ノバポイントの最高投資責任者ジョセフ・スロカ氏は「(FOMCでの)投票では反対もあったが、金融政策決定が経済指標次第という考えでは全員が一致している」とし、「製造業をはじめ最近のデータは、10月のFOMCで利下げが行われる可能性が十分あることを引き続き示唆するだろう」と述べた。

9日の取引ではS&P500の主要11セクターすべてがプラス圏で引け、情報技術<.SPLRCT>やエネルギー<.SPNY>が特に好調だった。

通商問題に敏感な半導体が買われ、フィラデルフィア半導体指数<.SOX>は1.7%高となった。

個別銘柄ではマイクロソフトが1.9%高でダウを主導した。

一方、ジョンソン・エンド・ジョンソンは2%安。抗精神病薬を巡る訴訟で、陪審が80億ドルの賠償支払いを命じる評決を下したことが重しとなった。

ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を1.95対1の比率で上回った。ナスダックでも1.60対1で値上がり銘柄数が多かった。

米取引所の合算出来高は53億3000万株。直近20営業日の平均は70億5000万株。

終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード

ダウ工業株30種 26346.01 +181.97 +0.70 26308.23 26424.31 26249.75 <.DJI>

前営業日終値 26164.04

ナスダック総合 7903.74 +79.96 +1.02 7895.96 7930.92 7873.52 <.IXIC>

前営業日終値 7823.78

S&P総合500種 2919.40 +26.34 +0.91 2911.10 2929.32 2907.41 <.SPX>

前営業日終値 2893.06

ダウ輸送株20種 9943.33 +114.13 +1.16 <.DJT>

ダウ公共株15種 873.47 +5.30 +0.61 <.DJU>

フィラデルフィア半導体 1540.85 +26.40 +1.74 <.SOX>

VIX指数 18.68 -1.60 -7.89 <.VIX>

S&P一般消費財 930.77 +8.25 +0.89 <.SPLRCD>

S&P素材 349.29 +3.54 +1.02 <.SPLRCM>

S&P工業 629.83 +5.32 +0.85 <.SPLRCI>

S&P主要消費財 623.81 +4.69 +0.76 <.SPLRCS>

S&P金融 448.90 +4.43 +1.00 <.SPSY>

S&P不動産 242.91 +0.75 +0.31 <.SPLRCR>

S&Pエネルギー 416.77 +4.40 +1.07 <.SPNY>

S&Pヘルスケア 1026.94 +6.99 +0.69 <.SPXHC>

S&P通信サービス 165.47 +0.62 +0.37 <.SPLRCL>

S&P情報技術 1402.13 +20.06 +1.45 <.SPLRCT>

S&P公益事業 325.92 +1.65 +0.51 <.SPLRCU>

NYSE出来高 6.94億株 <.AD.N>

シカゴ日経先物12月限 ドル建て 21595 + 155 大阪比 <0#NK:>

シカゴ日経先物12月限 円建て 21570 + 130 大阪比 <0#NIY:>

ロイター
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