ニュース速報

日経平均は4日続落、米中貿易摩擦の激化に対する警戒続く

2019年05月09日(木)15時31分

[東京 9日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は4日続落した。終値は3月29日以来約1カ月半ぶりの安値となった。米政府が2000億ドル相当の中国製品に対する関税を10日から引き上げると官報で発表。米中貿易摩擦の激化に警戒感が広がり、朝方から幅広い銘柄が売られた。さらにトランプ米大統領の支持者集会での発言が伝わると投資家心理が一段と冷やされた。後場は買い戻しも入り若干下げ渋ったが、9─10日の米中閣僚級通商協議を控え、積極的に押し目を買う動きはみられなかった。

トランプ米大統領は8日、中国は米国との通商協議で「ディールを破った」とし、合意に達しなければ厳しい関税に直面することになると語った。[nL3N22L0AG]日経平均ボラティリティー指数<.JNIV>は一時23.67と約4カ月ぶりの水準まで上昇した。

TOPIXは1.38%安で取引を終了。東証1部の売買代金は2兆8655億円だった。東証33業種では情報・通信、その他金融を除く31業種が値下がり。値下がり率上位には水産・農林、電気・ガス、海運、建設などが入った。中国関連株のコマツ<6301.T>、日立建機<6305.T>、ファナック<6954.T>なども3%超下落した。

市場では「国内機関投資家からリスク回避の売りも出たとみられる。米中通商協議の決裂まで織り込む展開だ。買い戻しによる下げ渋りはあっても結果が判明するまで積極的には動きにくい」(岡三オンライン証券チーフストラテジストの伊藤嘉洋氏)との声が出ていた。

個別銘柄では、島精機製作所<6222.T>が大幅安。8日に発表した2020年3月期の減益予想や中期経営計画の下方修正を嫌気した。半面、ソフトバンク<9434.T>が続伸。同社は8日、ヤフー<4689.T>の第三者割当増資を引き受けることで、同社を連結子会社化すると発表した。2020年3月期の年間配当は85円になる見通し。予想配当利回りの高さを好感する買いが入った。

東証1部の騰落数は、値上がり282銘柄に対し、値下がりが1819銘柄、変わらずが39銘柄だった。

日経平均<.N225>

終値      21402.13 -200.46

寄り付き    21492.91

安値/高値   21315.07─21559.76

TOPIX<.TOPX>

終値       1550.71 -21.62

寄り付き     1563.32

安値/高値    1547.79─1564.8

東証出来高(万株) 168963

東証売買代金(億円) 28655.84

ロイター
Copyright (C) 2019 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

英国王夫妻、トランプ米大統領夫妻をウィンザー城で出

ビジネス

三井住友FG、印イエス銀株の取得を完了 持分24.

ビジネス

ドイツ銀、2026年の金価格予想を4000ドルに引

ワールド

習国家主席のAPEC出席を協議へ、韓国外相が訪中
MAGAZINE
特集:世界が尊敬する日本の小説36
特集:世界が尊敬する日本の小説36
2025年9月16日/2025年9月23日号(9/ 9発売)

優れた翻訳を味方に人気と評価が急上昇中。21世紀に起きた世界文学の大変化とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェイン・ジョンソンの、あまりの「激やせぶり」にネット騒然
  • 2
    「日本を見習え!」米セブンイレブンが刷新を発表、日本では定番商品「天国のようなアレ」を販売へ
  • 3
    中国は「アメリカなしでも繁栄できる」と豪語するが...最新経済統計が示す、中国の「虚勢」の実態
  • 4
    ケージを掃除中の飼い主にジャーマンシェパードがま…
  • 5
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影…
  • 6
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる…
  • 7
    腹斜筋が「発火する」自重トレーニングとは?...硬く…
  • 8
    【クイズ】世界で最も「リラックスできる都市」が発…
  • 9
    「この歩き方はおかしい?」幼い娘の様子に違和感...…
  • 10
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 1
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影...目覚めた時の「信じがたい光景」に驚きの声
  • 2
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 3
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれば当然」の理由...再開発ブーム終焉で起きること
  • 4
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 5
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる…
  • 6
    科学が解き明かす「長寿の謎」...100歳まで生きる人…
  • 7
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェ…
  • 8
    【クイズ】世界で1番「島の数」が多い国はどこ?
  • 9
    埼玉県川口市で取材した『おどろきの「クルド人問題…
  • 10
    観光客によるヒグマへの餌付けで凶暴化...74歳女性が…
  • 1
    「4針ですかね、縫いました」日本の若者を食い物にする「豪ワーホリのリアル」...アジア出身者を意図的にターゲットに
  • 2
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 3
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果物泥棒」と疑われた女性が無実を証明した「証拠映像」が話題に
  • 4
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ…
  • 5
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影…
  • 6
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに…
  • 7
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人…
  • 8
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれ…
  • 9
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 10
    プール後の20代女性の素肌に「無数の発疹」...ネット…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中