Pragyan Kalita Prakhar Srivastava
[12日 ロイター] - 中国の銅箔メーカー、ロンダン・ワソン・ニュー・エナジー・テクノロジー(龍電華鑫新能源科技集団)は12日にニューヨーク証券取引所(NYSE)へ新規上場し、時価総額は約20億1000万ドルとなった。ディールロジックのデータによると、米国での中国企業の新規株式公開(IPO)としては、昨年4月に米国市場へ上場した中国茶チェーンの覇王茶姫以来の規模だった。
初値は公開価格の1株22ドルを上回る26ドル。前日に実施したIPOで9430万ドルを調達していた。
米国市場における中国企業のIPOは近年、米中対立激化や中国企業に対する規制監視の強化を背景に低調な状況が続いている。
IPOXリサーチのアソシエート、ルーカス・ミュールバウアー氏はロンダン・ワソンについて流通株数が極めて少ない点に言及した上で「このような案件は値動きが大きくなりやすく、希少性によるプレミアムの恩恵を受ける可能性がある。初日の株価動向だけで、米国市場が中国企業の大型IPOに再び全面的に門戸を開いたと判断すべきではない」と述べた。
また同氏は、流通株数の少なさが潜在的な売り圧力要因となる可能性があると説明。今後ロンダン・ワソンが追加の資金調達を実施した場合、株式供給の増加につながる恐れがあるとの見方を示した。
深センを本拠とするロンダン・ワソンは、リチウム電池用銅箔のほか、高機能電子回路用銅箔やフレキシブル銅張積層板を製造。これらの製品は電気自動車(EV)、第5世代(5G)通信、コンシューマー向け電子機器、エネルギー貯蔵システムなどで幅広く利用されている。EV需要の拡大や人工知能(AI)関連インフラ投資の増加が、リチウムイオン電池や高性能プリント基板に使用される主要材料である銅箔の需要を押し上げ、こうした追い風を背景にロンダン・ワソンの上場が実現した。
ミュールバウアー氏は、長期的には同社が成長を維持しながら、一部大口顧客への依存度を引き下げられるかが投資家の注目点になると指摘した。同社の上位5社の顧客は、昨年の総売上高の約64%を占めている。