旧ツイッターの怪しい動き...「人類の家畜化」が分断と対立の行き着く先なのか
NIKOLAS KOKOVLIS-NURPHOTO-REUTER
<昨今のアルゴリズムの変化から読み取れるのは、マスク氏率いるSNSが個人に最適化されすぎていること、そしてその危険性だ>
天才かもしれないが、思考センスでよく悪趣味っぷりが悪目立ちするイーロン・マスク氏が、旧ツイッターをいろいろいじくって「対戦型SNS」と称していることは有名だ。アルゴリズムの操作によって、ネット上でユーザー間の分断と対立をあおり、そのムーブは現実に還元される。ユーザーはこの下級な「神」の気まぐれに翻弄され、現実を侵食されながら日々を生きる。
なにやら米SF作家ハーラン・エリスンの短編「おれには口がない、それでもおれは叫ぶ」を思わせる状況だが、そもそも、エリスンがあまり顧みられない昨今の単純化され切った情報環境こそ呪わしい。ああいう上質サブカル古典こそ今の時代をしっかり予見していたのに! ただし、幸いにして邦訳がある(ハヤカワ文庫SF『死の鳥』に収録)ので、よろしければぜひどうぞ。
さてそんな旧ツイッター(決して「X」とか言ってやらない)環境にて最近、興味深い気付きが広まった。タイムライン上に表示される情報についてアルゴリズムが各ユーザー向けに程よく調整し、ユーザー自身が何かのトピックで世間の注目を集めているかのような演出を施すことで「個人エコーチェンバー化」を推進しているらしい、という内容だ。
実際、私自身についても、個人的に少しバズったネタが「〇〇氏の投稿が話題」という形でおすすめ欄に現れ、あたかも「『皆』が興味を抱くニュース」であるかのように表示されることが増え、何かあるなぁとは思っていたのだ。個人エコーチェンバー化。仮説にしてもこのようにうまく言語化してくれると大いに助かる。その仮説が正しいとすると、これは「分断と対立」の次のステージを示唆しているように思える。
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