【画像】核戦争に備え、中国指導部が北京郊外に作らせる巨大地下壕に進展
China is building something huge—and satellite images give us a clue

軍備増強を急ぐ一方、身を守る準備も抜かりない習近平(3月5日、北京の人民大会堂)REUTERS/Tingshu Wang
<アメリカとの核戦争を含むあらゆる軍事衝突への備えを急ぐのは、恐怖に駆られているからか>
新たな衛星画像により、中国が北京郊外の広大な敷地で密かに進めている巨大な複合施設の建設に進捗がみられることが分かった。この施設は将来的に軍事司令部として機能するものとみられている。
米国防総省の10倍になるとも言われる巨大建築現場の中央に、1月時点(下の画像)にはなかった黒い構造物がはっきりと見える(タイムラプス映像を見る)
本誌は中国外務省にメールでコメントを求めたが、これまでに返答はない。
1月に英フィナンシャル・タイムズ紙がスクープした衛星画像の分析によれば、問題の施設の建設が始まったのは2024年半ば。一部諜報専門家の間で「北京軍事都市」と呼ばれる同施設は、北京の南西およそ32キロのところに位置する青龍湖地方にある約6平方キロメートルの現場で建設されており、予想どおりなら米国防総省の10倍近い規模の巨大軍事施設が完成する可能性がある。
建設現場の際立った特徴のひとつに「深い穴」があり、アナリストらはこれについて、核戦争を含むアメリカとの大規模な武力衝突の際に中国の指導部を保護するための強固な地下壕になると考えている。
新たな衛星画像では、1月に報道された当時の画像からさらに建設工事が進んでいる様子が確認できる。
アナリストはフィナンシャル・タイムズが最初に発表した報告書の中でこの地下インフラの規模に注目し、建設現場では少なくとも100基のクレーンが稼働しているだろうと指摘していた。