最新記事

ウクライナ情勢

ゼレンスキー、ロシアへの反転攻勢すでに開始と認める「ウクライナ軍将官の士気は高い」

2023年6月11日(日)11時46分
ウクライナのゼレンスキー大統領

ウクライナのゼレンスキー大統領は10日、ロシアへの反転攻勢をすでに開始したことを明らかにした。詳細は明かさなかったものの、「ウクライナ軍将官の士気は高い。プーチン大統領にそう伝えてほしい」と記者団に語った。写真は会見するゼレンスキー氏。6月10日、キーウで撮影(2023年 ロイター/Valentyn Ogirenko)

ウクライナのゼレンスキー大統領は10日、ロシアへの反転攻勢をすでに開始したことを明らかにした。詳細は明かさなかったものの、「ウクライナ軍将官の士気は高い。プーチン大統領にそう伝えてほしい」と記者団に語った。

キーウ(キエフ)を訪問したカナダのトルドー首相と並んで会見したゼレンスキー大統領は、ウクライナ軍が10日に反転攻勢を開始したものの前進できていないと語ったプーチン氏の発言について聞かれると、肩をすくめた。「ウクライナでは反撃の行為と防衛の行為が起きているが、いまどの段階にあるのか詳しくは話せない」と述べた。

ウクライナ軍参謀本部は、激しい衝突が起きている東部のバフムトとマリンカ周辺で敵の攻撃を撃退したと発表した。「(ロシア軍は)大きな損失を出し続け、それを隠そうとしている」とした。

ウクライナはここ数カ月、ロシアが占領する南部と東部を奪還するため、大規模な反攻を計画していると言い続けてきた。しかし、これまで沈黙を守り、作戦を開始したかどうか明らかにしてこなかった。

ロシア側は、ウクライナが今週に入って大規模な反攻を開始したと主張。ロシアの防衛線を突破できず、多数の死傷者が出ているとしていた。

前線について中立的な立場の情報が少ないため、実際の戦況を確認するのは難しい状況にある。

英国防省は、ウクライナが過去48時間に東部と南部の複数の場所で「重要な」作戦を展開したとしている。ウクライナ側については「最初の防衛線を突破したとみられる地域もあれば、前進が遅い地域もある」ロシア側については「防衛できている部隊もあれば、混乱して撤退している部隊もある。撤退の際に自分たちが敷設した地雷原を通ることから、犠牲者の報告が増えている」とした。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2023トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

【20%オフ】GOHHME 電気毛布 掛け敷き兼用【アマゾン タイムセール】

(※画像をクリックしてアマゾンで詳細を見る)

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

バイデン氏、ウクライナ支援法案に署名 数時間以内に

ビジネス

米耐久財コア受注、3月は0.2%増 第1四半期の設

ビジネス

独、24年成長率予想を若干上方修正 インフレ見通し

ビジネス

ドル34年ぶり155円台、介入警戒感極まる 日銀の
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴らす「おばけタンパク質」の正体とは?

  • 2

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗衣氏への名誉棄損に対する賠償命令

  • 3

    マイナス金利の解除でも、円安が止まらない「当然」の理由...関係者も見落とした「冷徹な市場のルール」

  • 4

    心を穏やかに保つ禅の教え 「世界が尊敬する日本人100…

  • 5

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 6

    ケイティ・ペリーの「尻がまる見え」ドレスに批判殺…

  • 7

    イランのイスラエル攻撃でアラブ諸国がまさかのイス…

  • 8

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 9

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 10

    コロナ禍と東京五輪を挟んだ6年ぶりの訪問で、「新し…

  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 6

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 7

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 8

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 9

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の…

  • 10

    ダイヤモンドバックスの試合中、自席の前を横切る子…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 10

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中