最新記事

韓国

韓国ユン大統領、外交デビューは屈辱続き バイデンは完全無視、NATOはNG写真公開

2022年6月30日(木)20時54分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部
左からブルガリアのルメン大統領、韓国の尹錫悦大統領、米国のバイデン大統領

バイデン大統領にスルーされた尹大統領 YTN / YouTube

<政治経験ゼロの大統領を待ち受けていたのは手厳しい洗礼だった>

5月の大統領就任後、初の外遊先としてスペイン・マドリードで開催されたNATO(北大西洋条約機構)首脳会議参加を選んだ韓国尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領。ところが外交デビューは手荒い歓迎の屈辱続きとなった。YTNなど韓国メディアが伝えた。

スペイン訪問初日の28日、スペイン国王フェリペ6世が主催する宮中晩餐会に参加した尹大統領は、後から来たバイデン米大統領を笑顔で迎えた。ところがバイデン大統領は視線を向けることもなく手早く握手をして、奥にいるブルガリアのルメン大統領に微笑み話し出す始末。結果として尹大統領はほぼ完全スルーされる形となってしまった。

その際の映像を見ると、笑顔を見せながらもどう対応したらいいのかと身の置き場所に困る尹大統領が映ってる。

さらに現地時間29日、NATOとインド太平洋地域の首脳会議が開催されたが、ここでもトラブルが起きた。NATOのストルテンベルグ事務総長、日本の岸田首相、オーストラリアのアルバニージー首相、ニュージーランドのアーダーン首相とともに参加した尹大統領は、記念撮影に臨んだ。

和やかな雰囲気でNATOとインド太平洋地域の4カ国の協力を確認したところまでは良かった。問題はその後、NATOが発表した記念撮影の写真を公式サイトに掲載したときに起きた。なんとNATOが掲載した写真は尹大統領だけが目を閉じた瞬間のカットが使われたのだ。

通常、こうした公式発表用の写真では複数枚の写真を撮影後、目を閉じたり視線が外れたりした写真は掲載候補から外して、掲載する写真を決める。それがなぜ尹大統領だけ目を閉じたものが使われたのか?

これが報じられるやいなや、韓国国内ではネットを中心に「常識外のことだ」「現地で大統領をサポートしている儀典チームがNATOに抗議すべき」といった声があがったという。現在、問題になった写真はNATOのウェブサイトから取り下げられた状態だ。

国内の支持率は早くも低下

こうしたトラブルが影響したのか、30日に発表された韓国国内での尹大統領に対する世論調査では、大統領の国政運営を支持するという回答が45%と、6月1週目の54%から9ポイントも下落。とりわけ50代では支持するが40%、支持しないが48%と、大統領就任後、初めて不支持が支持を上回っている。

【映像】ユン大統領、屈辱の外交デビューを見る

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ビジネス

米国株式市場=小反発、ナスダック最高値 決算シーズ

ワールド

トランプ氏、ウクライナ兵器提供表明 50日以内の和

ワールド

ウへのパトリオットミサイル移転、数日・週間以内に決

ワールド

トランプ氏、ウクライナにパトリオット供与表明 対ロ
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:AIの6原則
特集:AIの6原則
2025年7月22日号(7/15発売)

加速度的に普及する人工知能に見えた「限界」。仕事・学習で最適化する6つのルールとは?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「史上最も高価な昼寝」ウィンブルドン屈指の熱戦中にまさかの居眠り...その姿がばっちり撮られた大物セレブとは?
  • 2
    真っ赤に染まった夜空...ロシア軍の「ドローン700機」に襲撃されたキーウ、大爆発の瞬間を捉えた「衝撃映像」
  • 3
    どの学部の卒業生が「最も稼いでいる」のか? 学位別「年収ランキング」を発表
  • 4
    エリザベス女王が「うまくいっていない」と心配して…
  • 5
    「お腹が空いていたんだね...」 野良の子ネコの「首…
  • 6
    【クイズ】次のうち、生物学的に「本当に存在する」…
  • 7
    千葉県の元市長、「年収3倍」等に惹かれ、国政に打っ…
  • 8
    「ベンチプレス信者は損している」...プッシュアップ…
  • 9
    イギリスの鉄道、東京メトロが運営したらどうなる?
  • 10
    日本より危険な中国の不動産バブル崩壊...目先の成長…
  • 1
    「ベンチプレス信者は損している」...プッシュアップを極めれば、筋トレは「ほぼ完成」する
  • 2
    「弟ができた!」ゴールデンレトリバーの初対面に、ネットが感動の渦
  • 3
    「お腹が空いていたんだね...」 野良の子ネコの「首」に予想外のものが...救出劇が話題
  • 4
    日本企業の「夢の電池」技術を中国スパイが流出...AP…
  • 5
    千葉県の元市長、「年収3倍」等に惹かれ、国政に打っ…
  • 6
    どの学部の卒業生が「最も稼いでいる」のか? 学位別…
  • 7
    イギリスの鉄道、東京メトロが運営したらどうなる?
  • 8
    エリザベス女王が「うまくいっていない」と心配して…
  • 9
    完璧な「節約ディズニーランド」...3歳の娘の夢を「…
  • 10
    トランプ関税と財政の無茶ぶりに投資家もうんざり、…
  • 1
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 2
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測不能な大型動物」に近づく幼児連れ 「ショッキング」と映像が話題に
  • 3
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事故...「緊迫の救護シーン」を警官が記録
  • 4
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 5
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...…
  • 6
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロット…
  • 7
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で…
  • 8
    「小麦はもう利益を生まない」アメリカで農家が次々…
  • 9
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門…
  • 10
    「うちの赤ちゃんは一人じゃない」母親がカメラ越し…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中