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投資の基礎知識

日本の株価に大きな影響を与える「外国人投資家」の正体

2019年2月7日(木)18時30分
山下耕太郎 ※株の窓口より転載

円建てとは違った景色が見えてくる

ここで、日経平均株価とドル建て日経平均株価の過去5年間の動きを比較してみましょう。

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日経平均株価は2018年10月2日に24,448.07円をつけ、バブル以来27年ぶりの高値をつけたと話題になりました。

しかし、同じ時のドル建て日経平均株価を見てみると2月につけた高値を超えていないことがわかります。外国人投資家はドル建てで評価されるので、この高値を取りきれないと見て利食い売りを出した可能性があります。

このように、円建ての日経平均株価とドル建ての日経平均株価では見えている景色が違うことがあります。外国人投資家の売買動向とともに、ドル建て日経平均株価もチェックするといいでしょう。

相場を見通す鍵

株式市場で最大の投資主体である外国人投資家の動向を把握することは大切です。特に大幅な買い越しや売り越しが出ると数週間以上の持続性があり、相場動向を見通す手がかりになります。

ただし、その際の注意点は、東証の発表する「投資部門別売買動向」は前週分のデータであり、つまり過去の情報であるという点です。

そのことを念頭に置いて、外国人投資家の動向を今後の参考にしてみてはいかがでしょうか。

[筆者]
山下耕太郎(やました・こうたろう)
一橋大学経済学部卒業。証券会社でマーケットアナリスト・先物ディーラーを経て、個人投資家に転身。投資歴20年以上。現在は、日経225先物・オプションを中心に、現物株・FX・CFDなど幅広い商品で運用を行う。趣味は、ウィンドサーフィン。
ツイッター@yanta2011
先物オプション奮闘日誌

※当記事は「株の窓口」の提供記事です
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