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政府閉鎖さらに1週間続けば空域閉鎖も、米運輸長官が警告

2025年11月05日(水)08時52分

ダフィー米運輸長官。10月28日、ニューヨークのラガーディア空港で撮影。REUTERS/Shannon Stapleton

David Shepardson Rajesh Kumar Singh

[ワシントン/シカゴ 4日 ロイター] - ダフィー米運輸長官は4日、連邦政府機関の閉鎖がさらに1週間続いた場合、一部の空域を閉鎖せざるを得なくなる可能性があると警告した。

予算を巡る政治的対立で政府閉鎖は35日目を迎え、航空管制官や空港保安検査官は無給での勤務を余儀なくされている。これにより人員不足が増幅され、フライトの遅延や保安検査待ち時間の長期化といった混乱が生じている。

ダフィー氏は記者会見で、「民主党よ、今日から1週間後もこのままなら、あなた方は大混乱を目の当たりにするだろう。航空便の大幅な遅延や欠航が発生し、場合によっては空域の一部を閉鎖する可能性がある。管理できないからだ」と指摘。「安全でないと判断した場合、空域を制限することになる」と語った。

同氏の発言は航空管制官の欠勤増加がもたらす差し迫った影響について、トランプ政権が発した最も厳しい警告となる。

この発言を受け、サウスウエスト航空 、デルタ航空、ユナイテッド航空、アメリカン航空の株価は軒並み下落した。

ダフィー氏は政府がこのような動きをどのように構成するかについて詳細を明らかにしなかった。業界専門家は、航空管制システムは相互に絡み合ったネットワークであるため、空域の一部閉鎖でさえ全国的な影響を及ぼすだろうと警告している。

米国が空域を全面閉鎖したのは同時多発攻撃があった2001年9月11日が最後。

航空各社はこれまでのところ政府閉鎖は事業に大きな影響を与えていないとしながらも、長引けば予約が減少する可能性があると警告している。

過去1カ月で何万便ものフライトが遅延しており、4日はこの日だけで2900便以上が遅延した。

民主党は政府再開に向けた交渉に共和党が応じないと非難している。

ロイター
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