インド経済、年8%成長必要 地政学的不確実性の中=財務省

インド財務省は議会委員会に対し、地政学的不確実性が高まる中、インド経済は今後10年にわたり年間約8%の成長が必要との見解を示した。写真は6月18日、アターパーラで撮影(2025年 ロイター/Sahiba Chawdhary)
[ニューデリー 19日 ロイター] - インド財務省は議会委員会に対し、地政学的不確実性が高まる中、インド経済は今後10年にわたり年間約8%の成長が必要との見解を示した。国内の需要と投資が成長をけん引すると見込んだ。
政府の予想では今年度(2025年4月─26年3月)の成長率は6.3─6.8%と、昨年度の6.5%とほぼ同水準になる見通し。23─24年度の9.2%は大きく下回る。
財務省の見解は、47年までにインドを先進国にすることを目指す政府の目標と整合する。エコノミストは目標達成には毎年8─9%の成長が必要だとしている。
19日に公表された報告書によると、同省は6月、議会委員会への回答で「理想的には、インド経済は少なくとも今後10年間、毎年実質8%程度成長する必要がある」と指摘した。また、この目標を達成するには投資率を現在の対国内総生産(GDP)比約31%から35%程度に引き上げる必要があるとした。
財務省の見解は米国がインド製品に25%の関税を課し、ロシア産原油購入を巡りさらに25%の関税を設定する前に示された。