原油先物、週間で6月下旬以来の大幅安に 関税で需要懸念

8月8日 アジア時間の原油先物は小動きとなっている。写真は2014年7月、カナダのカルガリーで撮影(2025年 ロイター/Todd Korol)
Shariq Khan
[8日 ロイター] - アジア時間の原油先物は小動きとなっている。7日に発効した米関税による世界経済への影響を懸念し、週間では6月下旬以来の大幅安となる見通しだ。
0050GMT(日本時間午前9時50分)時点で、北海ブレント先物は0.03ドル安の1バレル=66.40ドルで、週間では4%以上の下落。米WTI先物は0.06ドル(0.1%)安の63.82ドルで、週ベースで5%以上の下落になる見通し。
多くの貿易相手国に対する米国の高関税が発動。ANZ銀行のアナリストはメモの中で、関税は経済活動を弱め、原油需要に打撃を与えるとの懸念を高めたと述べた。
石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非加盟産油国で構成する「OPECプラス」の有志8カ国が自主減産分を前倒しで解消することを決定したことで、原油市場は既に動揺。
ロシアのウシャコフ大統領補佐官が7日、プーチン大統領とトランプ米大統領が近日中に会談すると明らかにし、ウクライナ戦争の外交的終結への期待が高まったことも、原油価格に一段の圧力となっている。