中国、秋に新たな気候変動目標策定へ 訪中のEU高官が明らかに

7月14日、欧州連合(EU)欧州委員会のリベラ上級副委員長(競争政策担当、写真左)は、中国から今年秋に新たな気候変動目標を策定すると伝えられたことを明らかにした。写真は、中国の丁薛祥副首相(右)とリベラ上級副委員長。同日、北京で代表撮影(2025年 ロイター)
Liz Lee Kate Abnett
[北京/ブリュッセル 14日 ロイター] - 欧州連合(EU)欧州委員会のリベラ上級副委員長(競争政策担当)は14日、中国から今年秋に新たな気候変動目標を策定すると伝えられたことを明らかにした。
EUと中国はいずれも、今年2月に設定された期限内に国連へ2035年までの具体的な温室効果ガス排出量削減目標を提出することができなかった。
リベラ氏は北京で中国政府高官と会談後、記者団に、双方がそれぞれの自主設定目標(NDC)を11月にブラジルで開催される国連気候変動枠組み条約第30回締約国会議(COP30)よりも前に策定する努力を続けていると説明。その上で「(中国側は)秋の間に具体的な(NDCの)更新作業をまとめ上げるだろう」と述べた。
COP30で主要国は野心的なNDCの設定を求められる見通しだが、今のところほとんどの国は新たな気候変動対応計画を発表していない。
EUは今月、2040年の気候変動目標素案を提示したものの、今後加盟27カ国、欧州議会との協議を経なければならない。EUの2035年の目標も未確定だ。