豪貿易相、欧州委員と会談 FTA合意目指す方針確認

オーストラリアのファレル貿易相は4日、パリで欧州連合(EU)のシェフチョビッチ欧州委員(通商・経済安全保障担当)と会談し、凍結されていた豪EU間の自由貿易協定(FTA)交渉が再開された。写真は2023年8月、シドニーで撮影(2025年 ロイター/Kirsty Needham)
[シドニー 4日 ロイター] - オーストラリアのファレル貿易相は4日、パリで欧州連合(EU)のシェフチョビッチ欧州委員(通商・経済安全保障担当)と会談し、凍結されていた豪EU間の自由貿易協定(FTA)交渉が再開された。
両者は経済協力開発機構(OECD)の閣僚理事会に合わせて協議。トランプ米政権は複数の貿易相手国に対し、最善の貿易交渉案を4日までに提示するよう求めている。
ファレル氏はロイターに対し「豪州とEUの双方は、今が経済的な協力関係を強化する時期であると認識しており、最終合意に向けて残りの課題に取り組んでいるところだ」と語った。
シェフチョビッチ氏はパリで記者団に対し、2023年以来凍結されているFTA交渉について「今年かなりの進展を達成できると確信する」と述べた。
FTA合意に向けて両当局者は農業をはじめとする懸案事項に取り組むが、豪州側は合意時期の見通しは明らかにしなかった。
オーストラリアは以前、高級車税の撤廃を提案する一方、欧州市場への羊肉と牛肉の輸出拡大を求めている。
ただフランスなど主要な食肉生産国は、EU市場を有力生産国である豪州に開放することに慎重な姿勢を示している。