訂正-中国、レアアース磁石の管理強化 追跡システム導入=関係筋

中国のレアアース(希土類)磁石輸出規制で世界のサプライチェーン(供給網)に混乱が生じる中、同国が業界の追跡システムを導入したと関係筋3人が明らかにした。写真は2023年7月撮影(2025年 ロイター /Florence Lo/Illustration)
(英文の訂正により、5段落目の「再度言及はなかった」を「実行に移されていなかった」に訂正します)
[北京 4日 ロイター] - 中国のレアアース(希土類)磁石輸出規制で世界のサプライチェーン(供給網)に混乱が生じる中、同国が業界の追跡システムを導入したと関係筋3人が明らかにした。
全国追跡システムは先週から運用が始まり、生産者は取引量や顧客名などの追加情報をオンラインで提出するよう義務付けられているという。
中国は4月上旬、7種類の中・重希土類元素と数種類の磁石に輸出制限を課し、輸出業者に許可取得を義務付けた。
許可取得の遅れにより、自動車メーカーや半導体企業などの供給網が混乱し、欧州の一部の自動車部品メーカーでは既にレアアース不足で工場や生産ラインの操業が停止している。
中国は昨年6月、レアアース製品の情報追跡システムを構築する計画を公表したが、関係筋によると、先週まで実行に移されていなかった(訂正)という。
今回の管理強化の動きは、レアアースや関連磁石に対する中国の輸出規制が恒久的な枠組みとなる可能性を示唆している。
シンガポールに拠点を置くエッジ・リサーチの創業者ティム・チャン氏は「われわれは現時点で、中国がレアアースの輸出管理メカニズムを継続すると想定している。同国にとって手放せない切り札だからだ」と語った。
別の関係者は、磁石だけでなくレアアースの生産チェーン全体を追跡し、同セクターへの管理を強化し、密輸や違法採掘、脱税を取り締まることが中国の長期目標だと述べた。