国連、職員20%削減へ準備 予算見直し=内部メモ

国連事務局が37億ドルの予算を20%カットし、約6900人を削減する準備を進めていることが分かった。写真は、国連事務局ビルの前に掲げられた国連旗。2015年9月、ニューヨークの国連本部で撮影(2025年 ロイター/Mike Segar)
[ワシントン 29日 ロイター] - 国連事務局が37億ドルの予算を20%カットし、約6900人を削減する準備を進めていることが分かった。ロイターが内部メモを確認した。
メモは6月13日までに削減の詳細を職員に求めている。国連は米国の拠出削減などで財政危機に陥っている。
米国はトランプ政権下で対外援助を削減し、国連の人道支援機関に打撃を与えているほか、国連への未払い金が15億ドル近くに上っている。
メモの作成者である国連財務官のチャンドラモウリ・ラマナサン氏は米国の未払い金には言及せず、この削減は3月に開始された「UN80」と呼ばれる見直しの一環だと説明。
「国連が21世紀の多国間主義を支え、人々の苦しみを軽減し、より良い生活と未来を築くという目的にかなう存在となるための野心的な取り組みだ」とし、協力を求めている。
削減は次の予算サイクルが始まる1月1日から実施されるという。