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日経平均は大幅続伸し初の5万円台、最高値更新 米中摩擦緩和や政策期待で

2025年10月27日(月)15時54分

 10月27日 東京株式市場で日経平均は大幅続伸し、前営業日比1212円67銭高の5万0512円32銭で取引を終えた。写真は2020年10月、東京証券取引所で撮影(2025年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

Hiroko Hamada

[東京 27日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は大幅続伸し、前営業日比1212円67銭高の5万0512円32銭で取引を終えた。米中貿易摩擦の緩和や新政権の政策に対する期待、為替の円安基調など好材料が重なり、日経平均は初の5万円台に乗せた。終値ベースでも史上最高値を更新した。幅広い銘柄に買いが広がり、ほぼ全面高の展開となった。

日経平均は前営業日比606円高と堅調にスタートした後、上げ幅を拡大し、大台の5万円台に乗せた。指数寄与度の大きいハイテク株の上げが目立ったほか、テーマ性のある防衛関連などが堅調で、指数を押し上げた。為替相場で円安基調が続いていることも相場を支えた。

後場前半は、5万円に乗せた達成感で伸び悩む場面もあったが、次第にハイテク銘柄の一角が上げ幅を拡大し、日中高値を更新。取引終盤に一時1249円高の5万0549円60銭まで値上がりした。プライム市場では9割近くの銘柄が上昇し、全体的に買いが広がったほか、TOPIXも史上最高値を更新した。

T&Dアセットマネジメントのチーフ・ストラテジスト兼ファンドマネージャー、浪岡宏氏は「米国の物価も市場予想並みに落ち着いてきており、利下げ期待が維持される中で、ゴルディロックス相場が続くとの期待が高い」と指摘する。日本株の上昇基調が維持されるには海外勢の買いが継続するかが重要だとして、「海外からの資金流入が続けば次の節目の5万1000円台に乗せるのではないか」(浪岡氏)という。

ただ、日経平均の上昇スピードは速く、「短期的な調整がいつ入ってもおかしくはない」(国内運用会社・ポートフォリオマネージャー)との声も聞かれた。

TOPIXは1.7%高の3325.05ポイントで取引を終了。プライム市場指数は1.7%高の1711.84ポイントだった。東証プライム市場の売買代金は6兆1130億5600万円だった。東証33業種では全業種が値上がり。非鉄金属、精密機器、証券、商品先物取引などの上昇が目立った。

新興株式市場では、東証グロース市場250指数が0.85%高の734.94ポイントと小幅に反発した。

個別では、指数寄与度の大きいアドバンテスト、ソフトバンクグループ、ファーストリテイリングが大幅高となり、3銘柄で日経平均を743円ほど押し上げた。フジクラも大幅上昇。東京エレクトロンはしっかりだった。一方、前週末に決算を発表した信越化学工業は3%超安と軟調。主力のトヨタ自動車は堅調だった。

プライム市場の騰落数は、値上がり1418銘柄(87%)に対し、値下がりが166銘柄(10%)、変わらずが30銘柄(1%)だった。

ロイター
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