ニュース速報
ビジネス

インドネシア中銀、インフレ率維持なら追加利下げ必要に=財務相

2025年10月21日(火)10時31分

10月20日、 インドネシアのプルバヤ財務相は政府は「中央銀行をコントロール」できないと前置きしながらも、インフレ率を現行水準に維持する政策を実施すれば、インドネシア中銀(BI)は追加利下げの必要性を迫られるとの見解を示した。写真はジャカルタの両替店で4月撮影(2205年 ロイター/Willy Kurniawan)

[ジャカルタ 20日 ロイター] - インドネシアのプルバヤ財務相は20日、政府は「中央銀行をコントロール」できないと前置きしながらも、インフレ率を現行水準に維持する政策を実施すれば、インドネシア中銀(BI)は追加利下げの必要性を迫られるとの見解を示した。州・県の指導者が集まった会合で語った。

BIは経済成長を後押しするため、2024年9月以降6回にわたって計150ベーシスポイント(bp)の利下げを実施している。ロイターがエコノミストらに実施した調査では、BIは今週開催する会合で主要政策金利である7日物リバースレポ金利を25bp引き下げて4.50%に設定するとの予想が大半を占めた。

プルバヤ氏は「インフレ率が(前年比)2.5%で安定的に推移した場合、BIは基準金利を3.50%まで段階的に引き下げざるを得なくなる。そうなれば貸出金利は7%以下に下がるはずだ」と指摘。金利が低下すれば、インドネシア企業はマレーシアなどの地域競合企業よりも競争力を持つと訴えた。その上で「国内の金利が高過ぎると、わが国の企業は競争できなくなる」と強調した。

インドネシアの消費者物価指数(CPI)の前年同月比上昇率は過去数カ月間に拡大しており、9月は2.65%と1年4カ月ぶりの大きさとなった。

BIのペリー・ワルジヨ総裁はこれまでに、26年までのインフレ率が中銀目標の1.5―3.5%に収まるとの見通しを示している。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

米ISS、コアウィーブによる90億ドル規模の買収計

ワールド

アラスカLNG事業、年内に費用概算完了=米内務長官

ワールド

アングル:高市政権、日銀との「距離感」に変化も 政

ワールド

世界安全保障は戦後最も脆弱、戦わず新秩序に適応をと
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:脳寿命を延ばす20の習慣
特集:脳寿命を延ばす20の習慣
2025年10月28日号(10/21発売)

高齢者医療専門家の和田秀樹医師が説く――脳の健康を保ち、認知症を予防する日々の行動と心がけ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 2
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
  • 3
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多い県」はどこ?
  • 4
    本当は「不健康な朝食」だった...専門家が警告する「…
  • 5
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 6
    TWICEがデビュー10周年 新作で再認識する揺るぎない…
  • 7
    米軍、B-1B爆撃機4機を日本に展開──中国・ロシア・北…
  • 8
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 9
    【インタビュー】参政党・神谷代表が「必ず起こる」…
  • 10
    若者は「プーチンの死」を願う?...「白鳥よ踊れ」ロ…
  • 1
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号返上を表明」も消えない生々しすぎる「罪状」
  • 2
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多い県」はどこ?
  • 3
    まるで『トップガン』...わずか10mの至近戦、東シナ海で「中国J-16」 vs 「ステルス機」
  • 4
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 5
    フィリピンで相次ぐ大地震...日本ではあまり報道され…
  • 6
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
  • 7
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
  • 8
    日本で外国人から生まれた子どもが過去最多に──人口…
  • 9
    本当は「不健康な朝食」だった...専門家が警告する「…
  • 10
    「心の知能指数(EQ)」とは何か...「EQが高い人」に…
  • 1
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 2
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ監督が明かすプレーオフ戦略、監督の意外な「日本的な一面」とは?
  • 3
    カミラ王妃のキャサリン妃への「いら立ち」が話題に...「少々、お控えくださって?」
  • 4
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 5
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 6
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 7
    バフェット指数が異常値──アメリカ株に「数世代で最…
  • 8
    「日本の高齢化率は世界2位」→ダントツの1位は超意外…
  • 9
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
  • 10
    【クイズ】日本人が唯一「受賞していない」ノーベル…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中