クアルコムの見通し楽観的、アップル向け販売巡る懸念で株価は下落

7月30日、米半導体大手クアルコムのが発表した第3・四半期(4─6月)決算は市場予想を上回り、同社は第4・四半期についても楽観的な見方を示した。写真は同社のロゴ。2023年3月撮影(2025年 ロイター/Dado Ruvic)
Stephen Nellis Akash Sriram
[30日 ロイター] - 米半導体大手クアルコムのが30日発表した第3・四半期(4─6月)決算は市場予想を上回り、同社は第4・四半期についても楽観的な見方を示した。ただ、ハイエンドのスマートフォン向け半導体販売への依存や、アップルによる自社開発半導体への切り替えを巡る懸念が影を落とし、株価は6%超下落した。
第4・四半期の売上高見通しは103億─111億ドル。アナリスト予想は106億4000万ドルだった。
同社はまた、アップル以外の顧客からの半導体部門売上高が今年度これまでに15%超増加したと明らかにした。一方、アップルが自社開発のモデムチップへのシフトを進めるに伴い、同部門の売上高が打撃を受けると改めて警告した。
第4・四半期の半導体部門売上高見通しの中央値は93億ドル。ビジブル・アルファがまとめたアナリスト予想の91億9000万ドルを上回った。
第3・四半期の売上高は103億7000万ドルで、予想の103億5000万ドルを上回った。調整後1株利益は2.77ドルで、予想を0.06ドル上回った。
第4・四半期の調整後1株利益見通しは約2.85ドルで、こちらも予想の2.83ドルを上回った。
アカシュ・パルキワラ最高財務責任者(CFO)はロイターのインタビューで、顧客が関税導入の可能性を回避しようと通常より早めに発注する兆候は見られないと述べた。
トランプ米大統領はこれまでスマホや半導体を関税の対象から除外してきたが、半導体に対する分野別関税の可能性を警告している。