イーライリリーのアルツハイマー病薬、欧州医薬品庁が承認を推奨

7月25日、米製薬大手イーライリリーは、欧州医薬品庁(EMA)が同社のアルツハイマー病治療薬「ドナネマブ(商品名キスンラ)」について、早期患者の一部を対象に承認を推奨したと明らかにした。写真はイーライリリーのロゴ。2023年3月、米カリフォルニア州サンディエゴで撮影(2025年 ロイター/Mike Blake)
[25日 ロイター] - 米製薬大手イーライリリーは25日、欧州医薬品庁(EMA)が同社のアルツハイマー病治療薬「ドナネマブ(商品名キスンラ)」について、早期患者の一部を対象に承認を推奨したと明らかにした。
EMAは3月、キスンラの認知機能を遅らせる効果は、患者の重度の脳浮腫のリスクを上回るほど著しくないとして、推奨を見送っていた。
キスンラは、エーザイと米バイオジェンが共同開発した「レケンビ」とともに、長く待ち望まれていたアルツハイマー病の画期的な治療薬となる可能性がある。ただ規制当局は深刻な脳浮腫や出血のリスクに慎重な姿勢を示し、特に厳しい審査を行っている。
キスンラは13カ国以上で承認されている。欧州連合(EU)が承認すれば、域内でレケンビに次いで2番目のアルツハイマー病治療薬となる。欧州委員会は今後数カ月以内に承認の是非について決定する見通しだ。